シルバー世代にまん延する“男女トラブル” マッチングアプリで出会った再婚相手に衝撃の事実が判明

X氏の不倫&腹上死でヨコシマな再婚理由が露呈

「詳しい状況など、こちらの女性とお話ください」と警察官に促されて、Y子さんから事情を聞いた弥生さん。Y子さんは「入浴直後に倒れた」と通報して救急車を呼んでいたが、その後の警察の調べで「実は性行為中に意識を失っていた」ことが判明。つまりX氏は「腹上死」だったのである。

「お恥ずかしい話ですが、私とXは交際中も結婚後もほとんど性交渉はありませんでした。私はXが淡泊なのだとばかり思っていましたけど、相手が若い女性なら頭の血管が切れるくらい張り切るのか、と屈辱的な気持ちになりましたね」

X氏はY子さんに金銭的な援助も行っていたという。

「葬儀の席で、Xがとうの昔に店の権利を現オーナーに売り渡していて、その後は単なる従業員として働いていたことを知りました。私と結婚後は働いていないので無収入だったようですから、渡していたお小遣いをY子さんに貢いでいたのでしょう。また遺産整理の際にはXが複数のサラ金から多額の借金をしていたことも判明しました」

弥生さんの弁護士が調べたところによると、X氏は何十年も前からサラ金での借金を繰り返し、自己破産もしていた。

弥生さんとの入籍にあたっては「違う苗字にしてしまっては亡くなったご主人に申し訳ない」ということで婿養子に入ったが、弁護士曰く「名前や住所を変えることでサラ金からの新たな借金を可能にするためだったと思われる」とのこと。

「Xはギャンブルなどはまったくやりませんでしたし、お金のかかる趣味もありません。遺品となった財布や手帳からは風俗店のポイントカードや風俗嬢の名刺などがたくさん見つかったので、女性関係に使ったのだと思います。私と一緒になったのはお金目当てだったんですかね…」

弥生さんは大きなショックを受けたが、あまりに衝撃的な事実に弥生さんの身内も怒りを隠せないでいるという。

取材・文/清水芽々

清水芽々(しみず・めめ)

1965年生まれ。埼玉県出身。埼玉大学卒。17歳の時に「女子高生ライター」として執筆活動を始める。現在は「ノンフィクションライター」として、主に男女関係や家族間のトラブル、女性が抱える闇、高齢者問題などと向き合っている。『壮絶ルポ 狙われるシングルマザー』(週刊文春に掲載)など、多くのメディアに寄稿。著書に『有名進学塾もない片田舎で子どもを東大生に育てた母親のシンプルな日常』など。一男三女の母。