優良企業のOLが悩む「制服セクハラ」の実態 年代別にスカートの丈を決められ、ベストの模様にも“罠”

画像はAIで生成したイメージ
「OL」といえば、ベストにスカートといった、いわゆる「事務服」と呼ばれる制服をイメージする人も多いと思われるが、その制服をめぐりセクハラ騒動が起きている会社がある。

ここではその会社を仮に「X」と呼ぶが、同社は大手ゼネコンの下請けで、御年70半ばになる社長が一代で築いた建設会社だ。

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たたき上げの社長にありがちなワンマン経営で、令和の時代にありながらパワハラやセクハラは日常茶飯事という社風。女性社員の気苦労は推して知るべしといったところだが、気苦労どころか「人権」レベルで問題となっているのが制服のスカート丈だ。

X社員の愛美さん(仮名・28歳)が証言する。

「社長が突然『女子社員の制服をリニューアル』すると言い出したのは4年前、ちょうど世の中がコロナ禍に入った頃でした。リモートワークも始まっていましたので、いっそ廃止になれば良いのにと思っていたらデザインが新しくなるというのです。社長の気まぐれはいつものことだったので、その時はあまり深く考えなかったのですが…」

総務課の人間として、まっさきに納品された制服を受け取った愛美さん。

ジャケット・ベスト・スカートという基本スタイルに変化はなかったが、「それまで無地だったベストが柄モノ」になったという。

「奇妙だなと思ったのは、サイズ展開の他に“年代別”に分けられていたことでした。うちの会社は年功序列で役職が付くことが多いので、きっとそれで区別してるのだろうな、くらいに考えていたのですが…」

出社する女性社員に順次制服を渡したものの、リモートワークがメインの時期は「私服出社」が認められていたため、新しい制服を着用する機会がなかなかなかったという。

そして一昨年のこと。コロナ禍も落ち着き、全員が出社することになったのだが、新しい制服に身を包んだ女性社員が勢ぞろいしたところで、とんでもない事実が発覚した。

「スカートの長さが年代によって違っていたんです。20代はひざ上、30代はひざ丈、40代以上はひざ下でした。といっても、着る人の身長によっては微妙に着丈が変わってきますので、例えば背の高い20代社員はちょっとかがんだだけで下着が見えそうなミニスカートになっていましたし、反対に背の低い40代以上の社員の中にはふくらはぎまで隠れるような長さになってしまう人もいて、全員が戸惑っていましたね」