昭和ラブホ愛好家・ゆなながオススメの“回転ベッド”は…「回転するだけじゃなく上昇もするんです」

ゆなな (C)週刊実話Web
レトロブームの中、「昭和ラブホ限定」で全国150軒以上を自費で巡っている20代の女性がいる。

彼女の名前は、ゆなな。湯女の語感や遊郭のイメージにインスパイアされたペンネームだそうだが、消えゆく昭和ラブホを記録に残そうとSNSやメディアを通じて魅力を発信してきた結果、ついに1冊の本を上梓したのだ。

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その孤軍奮闘ぶりにスポットを当てる。

――ゆななさんは、OLの仕事をしながら全国の昭和ラブホを1人で巡ってきたそうですね?

ゆなな「はい。取材交渉から撮影まで、ほぼ1人で行いました。4年間で約100軒、本を出してからも50軒くらいは巡っています」

――なぜ1人なのでしょう? 友人や彼氏と行った方が楽しそうなのに。

ゆなな「現実的な話で言うと、ホテルのオーナーさんや従業員の方のお話を聞き、カメラをセットして撮影までとなると、最低でも2時間はかかるんです。
その間、待たせることになるので気を使いますよね。自分のペースでできる方がいい、というのが理由です。それに、残念ながら今は彼氏がいないので…(笑)」

――今回のインタビューではお顔を出してくださいましたが、上梓された本『回転ベッドを追いかけて』では、レトロな下着姿などで自撮りをされる際、顔を出していないんですね。どんな女性なんだろうと、興味が沸きました。

ゆなな「深い意味はありませんが、自分が前面に出るより、施設や内装に注目してほしかったからなんです」

――うら若き女性が昭和ラブホに興味を持たれたのも不思議。何がきっかけだったんでしょう?

ゆなな「ある日、SNSでレトロな喫茶店や廃墟写真の投稿を眺めていたんです。そのとき、視界の隅にひっかかったのがスペースシャトルの形をしたエナメル生地のベッドでした。
過去の遺物のようでいて、SFのような未来感もあるその写真は、昭和時代に建てられた西日本にあるラブホテルの一室でした。アナクロな感じに魅せられた私は、昭和ラブホについて調べまくり、週末などの休みを利用しては全国のラブホを巡るようになりました」

――ネット社会とはいえ、そういうラブホは情報が少ないのでは?

ゆなな「まさに、そうなんです。公式のウェブサイトがあったり、綺麗な写真が載っているようなホテルは新しいかリニューアルされている可能性が高いので、『より情報が少ないホテルを探す』というのがコツになります。
ところが、ようやく見つけて実際に行ってみると、パネルの写真と実際の部屋が全然違っていることもあります。パネルではいい感じの昭和感なのに、入ってみたらビジネスホテルのような簡素なつくりだった…みたいな。部屋だけがリニューアルされていて、とてもショックでした」

――普通は喜びそうなところ、逆裏切りなわけですね。1人でラブホを堪能するコツなどはありますか?

ゆなな「コツというか、いつも寝る時間が惜しいほどやることがあるんですよ。たとえば部屋の隅々を観察し、回転ベッドがあれば寝転がってスイッチを片っ端から押してみる。右回り、左回り…その動きを動画にも収めます。
ウォータースライダーや回転木馬といったアトラクションも、一通り楽しみますね。取材とはいえ、ちゃんとお金は払っているので、隅から隅まで楽しまないともったいないと思っちゃうんです」