(画像)David Lee/Shutterstock
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落合博満氏、次期西武監督候補に急浮上 中日の中南米外国人獲得ルート強奪で狙う「一挙両得」


元キューバ・ナショナルチームの主砲で、MLBのホワイトソックスで活躍。中日でも2018年に打率3割4分8厘、26本塁打、99打点を記録するなど、「4番・ファースト」で活躍した。


しかも、今季から日本人選手扱いとなり、助っ人枠から外れ、使い勝手は抜群にいい。


森氏は中日コーチ時代の2004年から毎シーズン、ドミニカを拠点にカリブ海諸国を訪れ、独自の中南米人脈を切り拓いた。ウッズ、ブランコ、ゲレーロ、マルティネスなどを発掘し、ビシエドもその一人。自ら渡航して中日入りさせた選手で、思い入れは強い。


しかし、今季の中日はファースト中田翔、サード高橋周平で固まり、ビシエドは開幕から二軍で調整。5月16日に一軍へ昇格し、本塁打を放つと、6月9日に再び登録を抹消されたが、スラッガーとして健在ぶりをアピールし、交流戦後のトレードに備えている。


西武にとっては渡りに船だが、釣り合う交換要員がいない。ビシエドの年俸は3億5000万円。金銭トレードとなると、今季の中日在籍分を差し引いても1億円超が必要。容易に手が出ない。

落合監督招聘で主砲獲得へ

それを可能にしたのが、来季の落合監督招聘だ。新体制への先行投資と捉えてビシエドを獲得すれば、落合氏の盟友・森氏は積み残した宿題を解決できる。“将を射んとする者はまず馬を射よ…”だ。そうすることで、西武は落合氏の監督招請を優位に運べる。

今季の西武の不振は、山川の代役に期待した新外国人アギラー(年俸2億1000万円、前アスレチックス)、コルデロ(年俸1億円、前ヤンキース)の当て外れに行き着く。それぞれベネズエラとドミニカ共和国の出身だが、草の根的に無名の若手有望選手を発掘し、1億円の予算で3選手を獲得する森氏のスカウティングスタイルとはワケが違う。


西武が「オレ流」に変われば、今後はプエルトリコ、キューバ、ベネズエラから安価でポテンシャルの高い助っ人を安定的に調達できる。新政権は落合氏、西武球団共に一挙両得となるわけだ。