テレビ東京 (C)週刊実話Web 
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TVと警察の“癒着”に自ら終止符 テレ東の『警察24時』打ち切りが「英断」と称賛されるワケ

テレビ東京で不定期に放送されている特番『激録・警察密着24時!!』が、不祥事を受けて打ち切られると決まった。


同局は28日放送の『ウオッチ!7』にて、昨年3月放送の『警察24時!!』の不適切な編集を謝罪。映像は限定公開でテレビ東京公式YouTubeにアップされ、番組公式サイトに声明が掲載された。


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声明では《『鬼滅の刃』の商品に関する不正競争防止法違反事件を取り上げましたが、この中で不適切な内容がありました》《番組ではこの事件で4人が逮捕されたとお伝えしました。その後の捜査で3人は不起訴になりましたが、不起訴の事実に言及することなく放送を行ったことは不適切でした》と情報不足を釈明する。


演出についても、《「逆ギレ」や「今度は泣き落とし」といった刺激的なナレーションを多用したり、「“ニセ鬼滅”組織を一網打尽」といったテロップを使用したことは、配慮を欠き、行き過ぎた演出でした》などと認め、《関係者の皆様の名誉を傷つけてしまったことをお詫びいたします》としている。


これを受け、同局の石川一郎社長は、5月30日の定例社長会見で「名誉を傷付けたことを、テレビ東京の社長として深く反省し、心からお詫び申し上げます」などと謝罪。


その後は再発防止策を語っていたが、記者の質問が相次ぐと一転、「番組制作自体は今後も続いていくのか」との質問に「もうやめます」と打ち切りを宣言したのだった。

批判の陰でテレ東に「英断」の声も

今回の件に関して、失望する視聴者も少なくない。

しかし他方で、《テレ東が警察と距離置くことについて英断です》《引き際が潔すぎる》《流石テレ東さん。きっぱり番組制作をやめるとは》《任務の邪魔になってんじゃね?って思うシーンも多かったので、これでよかったんじゃないかな?》など、英断だとする声も多く上がっている。


この背景にあるのは、かねてから指摘されていた“警察密着番組”というジャンルの不健全性だ。


「警察に密着する番組は各局が放送していますが、人気ジャンルな一方で、警察行政とマスコミによる癒着だと問題視する声も多かった。実際、局側は接待番組にすることで警察のご機嫌をとり、記者クラブ利権を守れるメリットがある。警察側も、ある種のプロパガンダ放送をしてもらうことで、イメージが上がり、お互いにwin-winです」(民放関係者)


実際、過去には撮影中に警官が市民を死亡させ、証拠隠滅のようにVTRを奪い取る事件があった。