(画像)wakamatsu.h/Shutterstock
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楽天イーグルス「三木谷オーナー勇退説」浮上 みずほPayPayドーム誕生の裏で起こった大きな地殻変動


投資の専門家は「三菱商事(時価総額11兆円)とKDDI(同10兆円)の資金力と信用があれば、1兆円程度は容易に借り換えられる。しかも、利率2%程度で…。浮いた利息分だけで大きな収益となる」と分析し、こう続ける。


「みずほFGにとって最悪のシナリオは、楽天グループのデフォルト(債務不履行)です。回避できるなら、三菱商事陣営のTOBは歓迎でしょう。基地局整備が間に合わず、auから回線を借りているローミング契約も来年3月で切れる。これ以上の良縁はない」


一方で両陣営が楽天グループを傘下に収めれば、楽天球団もついてくる。そこで発生するのが、30億円(預かり保証金25億円、野球振興協力金4億円、加入手数料1億円)の新規加盟料だ。


しかし、阪神タイガースの親会社・阪神電鉄が、阪急阪神HDに経営統合された際は、加入手数料の1億円のみに軽減された前例がある。


楽天は、これを参考に現組織を護持したまま球団継続が予想される。

オーナー代行に浮上した楽天グループ大株主

「その上で三木谷オーナーを勇退させ、藤田晋氏(サイバーエージェント社長)をオーナー代行(取締役)に招き、球団を任せるプランが出ている」(スポーツ紙記者)

藤田氏は楽天グループの大株主。昨年4月、同社はモバイル事業の赤字補てんに傘下の楽天銀行を上場させ、717億円を調達。その後、第三者割当増資で約3000億円を工面、その際に約100億円を引き受けた。


その理由を藤田氏はサイバー社の株式総会で「漢気や友情ではなく、これほど儲かりそうな投資はないと考え判断した」と話している。


「TOBで4割のプレミアムが付けば、40億円の利益となる。昨年来、2026年に社長を内部から昇格させ、自身は会長に退くと話しているのも、楽天球団のオーナーを見据えた判断なのでしょう。彼(藤田氏)なら三木谷氏もオーナーの座を降り易い」(同・記者)


市場では楽天グループへのTOBを見越して先回り買いし、一儲けしようという投資家が増えている。今後の株式動向から目が離せない。