(画像)Alan Tan Photography/Shutterstock 
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ジャパンバッシング吹き荒れるMLBの断交宣言か 「タンパリング規定の強化」が日本プロ野球界に与える大きな影響


深刻なのが日本ハム。2018年から米レンジャーズと業務提携し、そのレ軍は昨シーズン「史上最大の下克上」をやってのけた。


ア・リーグ西地区優勝こそアストロズに譲ったが、ワイルドカードでレイズ、オリオールズ、アストロズを撃破してリーグ優勝。ワールドシリーズでも快進撃が続き、ダイヤモンドバックスを破って、初のワールドシリーズ制覇を果たした。


22年は94敗(68勝)、21年は102敗(60勝)で最下位。新庄日本ハム同様、箸にも棒にも掛からない成績が続いたが、ビッグデータの解析で〝世界王者〟にのし上ったのだ。


確かな予感があったのか、日本ハムは22年シーズンで現役を引退した金子千尋氏を23年、レ軍にコーチ留学させた。今季は投手コーチで呼び戻し、レ軍の情報分析、戦術をフィードバックする。


新庄剛志監督も、この風を読んで〝勘ピューター采配〟から〝AI新庄〟に変身。風呂に入るときやトイレでもタブレット端末を肌身離さず、相手チームや自軍選手の研究に没頭しているという。

AI新庄で開幕戦は絶好調だったが…

開幕投手には、今年1月、サンディエゴでダルビッシュと自主トレを行った伊藤大海を指名。きっちり勝ち投手となり、チームは好発進。しかし、今回の通達でレ軍と共有するデータ解析に待ったがかかり、暗礁に乗り上げかねない状況だ。

また、19年からダイヤモンドバックスと戦略的パートナーシップを締結しているDeNAも揺れている。


ダ軍が昨季、22年ぶりにナ・リーグ優勝を果たしたことで、関係をさらに強化。作戦立案体制をダ軍方式に転換した。


「オフェンスコーチ」にデータ分析部門のゲームアナリストだった靍岡賢二郎氏、球団統括本部長に慶大理工学部からDeNA本社に入社し、ゲームソフトに精通する萩原龍大氏を抜擢。戦術の分析権を三浦大輔監督から後方の〝大本営〟に移した形だ。