スズキ 日本全国釣り行脚 (C)週刊実話 
スズキ 日本全国釣り行脚 (C)週刊実話 

【スズキ】神奈川県横浜市/八景島対岸産「海中ににじむウキの灯り…あらやだ、来ちゃった」~日本全国☆釣り行脚


そこで、仕掛けを胴突仕掛けから電気ウキ仕掛けにチェンジ。前回の排水フナ釣りで活躍した電気ウキには、今回も頑張ってもらいたいところです。


一本針にアオイソメを付け、なるべく遠くに仕掛けを投じます。幸い釣り人も少なく、ウキ任せに仕掛けを流すことしばし。波間に漂うウキがズモーッと沈みました。海中ににじむウキの灯り…あらやだ、来ちゃった。


急いで余分な糸を巻き取り、合わせようとしましたが、慣れない長い磯竿&ウキ釣りということで、糸のテンションが緩んだまま巻いてしまったため、激しいバックラッシュ。リールは固まり、巻くことも糸を出すこともできません。糸を解いている間にさらに深く沈むウキ。そしてグワンと竿先が引き込まれました。掛かっちゃった…。

アクシデント発生 右手でやりとり

とりあえずやりとりに入りますが、どう考えてもメバルの引きではない力強さです。ここでとっさに「切るしかねぇ」とひらめき、糸を右手に巻き付け、リールのすぐ上から糸を歯で切断。左手に竿、右手に糸を持ち、巻いたり出したりしながら手動で寄せにかかります。

メバル狙いの細仕掛けゆえ油断はできず、慎重なやりとりの末に寄ってきたのは、50センチほどのスズキです。


スズキ 日本全国釣り行脚 (C)週刊実話 

メバル狙いなので当然玉網などは組んでおらず、左手に竿と玉の柄、右手は糸、口を使って玉枠を広げ、なんとか玉網を組んで無事確保。してやったりというよりは、ホッとした安堵感の方が大きい1尾となりました。というか、毎度毎度ちゃんと準備しておけよという話なのですが…。


結局メバルは釣れず、とはいえスズキが1本あれば晩の肴には十分で、刺身とかぶと焼きで賞味です。


日本全国釣り行脚 (C)週刊実話 

産卵後の体力回復期でもあり、東京湾内とはいえ水質のよい海で釣れたスズキですから当然美味。刺身を摘んで一杯やりつつ、スリリングなやりとりを思い返せばハラハラの興奮がよみがえり、アクシデントも悪くねぇな、などとも思うのでした(懲りてない)。
三橋雅彦(みつはしまさひこ) 子どもの頃から釣り好きで“釣り一筋”の青春時代をすごす。当然の如く魚関係の仕事に就き、海釣り専門誌の常連筆者も務めたほどの釣りisマイライフな人。好色。