ギンブナ 日本全国釣り行脚 (C)週刊実話 
ギンブナ 日本全国釣り行脚 (C)週刊実話 

【ギンブナ】埼玉県春日部市/かすかべ湯元温泉裏産「四つん這いも、のぞきも得意分野なのでお手のもの」~日本全国☆釣り行脚


と、漂う電気ウキの灯りが濁った水中に引き込まれ、モワ~っとにじみました。この瞬間がたまりません。


すぐにリールを巻きながら合わせると小気味よい手応え。釣れたのはなんとギンブナです。あら、じいさんの言うようにフナも釣れるのね。しかもこんな釣り方で。

奥がアツいの のぞきで好調

魚たちはこの排水直下に集まっているようで、この後も上手く奥の方に仕掛けが入るとほぼアタリがあり、ギンブナを好調に追加。ブルーギルは1尾交じっただけで釣れるのはほぼギンブナ、それも15センチ前後のほどよい大きさです。

ひとしきり楽しみ、得意とはいえ、さすがに四つん這いののぞき姿勢も疲れてきたことと、十分に楽しめたことから竿をしまうことにします。バケツの魚はリリースですがせっかくなので3尾ほど頂戴して晩の肴にすることにしましょう。


飽食の現在でも、水郷や内陸部では食材として利用されているギンブナ。背開きにして「すずめ焼き」で一杯やります。


すずめ焼き 日本全国釣り行脚 (C)週刊実話 

生活排水と違って温泉排水ゆえか、臭みはほとんど感じられません。素朴な川魚を肴にワンカップをチビリとやれば、午前中の苦戦もなんのその。


偶然とはいえ、温泉でのじいさんとの話から楽しい釣りに結びついたわけですから、知らない地で世間話に興じるのも発見があるものだと、あらためて感じたのでありました。感謝。
三橋雅彦(みつはしまさひこ) 子どもの頃から釣り好きで“釣り一筋”の青春時代をすごす。当然の如く魚関係の仕事に就き、海釣り専門誌の常連筆者も務めたほどの釣りisマイライフな人。好色。