サルゴリラ (C)週刊実話Web 
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「ジャンポケ、パンサーはバーンと行きましたけど、僕らは徐々に失速して…」2度の解散を経て、キングオブコント史上最年長チャンピオンに【サルゴリラインタビュー】


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――どうやれば電話してるだけで1000万円稼げるんですか!?


児玉「相手の言うことによく笑うこと」赤羽「相手をとにかく気持ちよくさせるのがコツみたいです」

――不退転のサルゴリラでしたが、最初はなかなか結果が出ませんでしたね。


児玉「サルゴリラになってからは、とにかくマジで笑わせないといけないっていうことが、めちゃくちゃリアルでした。でもスタイルは手探りで、最初はコントだけじゃなくて漫才もやったし、リズム系も一瞬だけかじってみたり。いろいろやっていくうちに、『俺らはこれかも』っていうスタイルが分かってきました」赤羽「転機はKOC2020の予選2回戦でした。それまでは〝ウケるネタ〟をやっていたんです。だけど2回戦止まりが続き、児玉が『好きなネタをやろう』って言い出したんですよ。今までのやり方じゃダメだと。僕は賞レースっぽくないから半信半疑だったんですが、僕らが好きな『最終面接』ってネタをやったら、それまで味わえなかった、ちゃんと芯喰ったようなウケ方をしたんですよ」児玉「僕らのこの感じがウケるんなら、もしかして…と、そのときに思った感覚を育てていったんです。絶対的な自信があったわけじゃないんですが、信じられたことだったんで」赤羽「ただ闇雲にがむしゃらにやってきて、やっと道筋が見えた気がしました。最近、当時のKOCスタッフの方とお会いしてお話を聞いたら、KOC2020予選2回戦の1位は僕たちだったと」

「コントは演技力も大事」

――その感覚は間違ってなかったんですね。児玉「それから3年、ネタを詰めに詰めて、叩きに叩いて。実はこの詰める作業がめちゃくちゃ大事で。それを後輩なんですが、『GAG』の福井俊太郎に教えられました。彼らはひと言ひと言にこだわって、細部でマイナーチェンジを繰り返して仕上げていますから。マネジャーも頑張ってくれて、あちこちの劇場で場数を踏んで」赤羽「KOCのマジシャンネタは、最初に単独ライブでやったときは10分以上あったんですよね。それを半分に詰めるんです。また、ネタの中に『午前中に区役所行って…』みたいなセリフがあるんですけど、あれは準決勝直前に会場でネタ合わせしてたときにアドリブで出たセリフなんですよ。それが面白すぎたんで採用しました」

――審査員の皆さんも「キャラの生活感が見える」と大絶賛でした。そんなギリギリまで詰めていたとは…。


赤羽「コントは演技力も大事ですね。ちゃんとその役に見えないと、ちょっと冷めちゃうじゃないですか。僕らは同期の『しずる』と『ライス』と、演劇ユニット『メトロンズ』もやっているんで、今考えればその経験も大きかったなと思います」

――最近のコント師が、役者として重宝されるのも納得です。そういえば、三谷幸喜さんがほめてらっしゃいましたね。


児玉「三谷さんとお会いする機会があって、ご本人から三谷ファミリーの公認をいただきました。覚えてらっしゃるか分かんないですけど、僕らは言い続けますので(笑)」

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サルゴリラ(左・赤羽健壱、右・児玉智洋) 吉本興業所属。2016年1月1日コンビ結成。NSC東京9期生。2023年に「キングオブコント」の決勝に初進出し優勝。しずる、ライス、中村元樹とのユニット『メトロンズ』としても活動中。KOC受賞後初となる単独ライブ「カレー&ラーメン2」を5月3~5日で開催予定(5月4日18:00開演の追加公演も決定)。4月3日スタートの新作ドラマ『向かいのアイツ』(BS松竹東急)に出演。