ドチザメ 日本全国釣り行脚 (C)週刊実話
ドチザメ 日本全国釣り行脚 (C)週刊実話

【ドチザメ】東京都港区/レインボーブリッジ下産「背中から尻尾はむき出しのまま“ゆりかもめ”に乗車」~日本全国☆釣り行脚

そしてカレイを期待させるような手応えで70センチほどのホシザメも釣れ、それなりに面白い釣りとなりました。このホシザメが釣れたことで、ワタクシの中に迷いが生じます。


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時刻は19時30分。この公園は21時に閉門なので、残された時間はあと1時間強。このまま最後まで初志貫徹でマコガレイを狙うのか、それとも目先を変えて、アレを狙ってみるのも面白いかも…。


熟考の結果、カレイは諦めてアレを狙ってみることにしました。すべての竿をいったん上げて、手早く準備に取り掛かります。


道具箱をあさると6号ハリスと丸セイゴ針18号がありました。これで対応できるでしょう。エサは先ほど釣り上げたシログチを使うことにします。


3尾ありますから1尾をエサにしたとて晩酌の肴は確保できます。シログチを手早く三枚におろし、切り身をハリにかけたら仕掛けをぶっ込んで完了。強く糸が引かれた際には糸が出るように、リールのドラグを緩めてアタリを待ちます。


のんびりとベンチに腰掛けて、眼前に広がるレインボーブリッジの雄大な夜景を眺めていると、待つ時間も苦になりません。


日本全国釣り行脚 (C)週刊実話

閉園間際にジィーッ!

ジーーッジジーッ! いきなり1本の竿からドラグ音が鳴りました。大物狙いのブッ込み釣りでは、この〝いきなり鳴るドラグ音〟が醍醐味です。


竿に駆け寄りドラグを締めて合わせると、ズンッとハリ掛かり。這うような手応えと、時折底に張り付いて動かなくなるこの感じはおそらくエイでしょう。


張り付かれるたびに渾身の力で竿をグイグイ煽って剥がし、半ば強引に寄せてくると足下に見えてきたのはやはり、アカエイです。


アカエイ 日本全国釣り行脚 (C)週刊実話

取りあえず玉網に入れますが、よりによって良型で、その重さといったら引き上げるだけで一苦労。なんとか引き上げて、尻尾の毒針に気を付けながらハリを外しリリースします。


その後しばらくは静かな時間が過ぎ、時計を見ると20時30分。21時には公園を出ねばならないので「そろそろ片付けるか」と思っている矢先、ジィーーーッ!! とけたたましく響くドラグ音。竿を見るとグワングワンと大きく揺れております。


慌てて竿を掴んでから玉網を傍らに引き寄せ、いつでも糸が出せるようにリールの逆転スイッチをフリーにして臨戦態勢を整えます。よし、やるぞ。


ドラグを締めて合わせるとズシンッ!と伝わるすさまじい重量感。閉園時間も迫っていることから悠長なやりとりはできず、半ば強引に寄せにかかるものの抵抗が激しく、なかなか寄りません。


鋭く走ったかと思えば、グワングワンと激しく頭を振るような暴力的な手応え。そして、時折バチンッと尻尾が道糸に当たる感触にヒヤッとしながら、なんとか寄せて足下を照らすと長い魚体に光る目。狙いのアレ、ドチザメです。


ドチザメ 日本全国釣り行脚 (C)週刊実話

玉網を伸ばして取り込みにかかりますが、魚体がデカいのと、潮が効き始めた水路の強い流れで、なかなか玉網に入りません。


数度のトライでなんとか頭から入り、垂直に玉網の柄を縮めて上げにかかると、その重いこと重いこと。軽く10キロは超えているのではないでしょうか。


どうにか引き上げてフィニッシュ。メジャーを当てると1.3メートル強。ひとまず閉園時間も迫っていることから、急いで片付けて公園を出ることにします。