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老害ヤクザの実態①上部団体から『顧問』や『相談役』を押し付けられて若手が大量脱退

イラスト/タカミトモトシ (C)週刊実話 無断転載禁止 
イラスト/タカミトモトシ (C)週刊実話 無断転載禁止

一度は組織を裏切ったヨーダが二階から政治を操り、サメの脳みそと呼ばれた男が五輪を仕切り、70間近になっても「女性初の総理大臣」を諦めきれない緑のたぬきが跋扈する。〝老害天国〟ニッポンは、社会の裏側でもお年寄りに優しいため、業界に蔓延る時代錯誤な俠(おとこ)たちが、今日も若い衆を泣かせているという。

「基本的にヤクザは自己顕示欲が強く、過去の栄光や武勇伝を語りたがる人種ですからね。寡黙で誰からも親分と慕われる高倉健のような存在など、ほんの一部だけ。大半の高齢ヤクザは、時代錯誤な任俠道や精神論ばかりを、若い者に押しつけるただの老害。組織さえも扱いに困っている、いわばタチの悪い〝がん〟ですよ」(三次団体本部長・46歳)

「数年前に自分の組を持たされたのですが、そのときに上(上部団体)から『顧問』や『相談役』を入れろと命令され、紹介されたのがとんだ老害ヤクザでした。用事もないのに組事務所に居座って、当番の組員にメシを作らせますし、若い衆を相手に何時間も説教を聞かせて、少しでも退屈そうな態度を見せたらひっぱたく。若手が全員辞めてしまったのは、間違いなくアイツらのせいですよ」(四次団体組長・45歳)

スナックママに家を追い出されたゴミ

ちなみに、この老害ヤクザの一人は、一時期、組事務所に24時間寝泊まりしていたという。組員一同が大迷惑していたが、調べてみると長年連れ添ったスナックママ(シャブ中)に、家を追い出されていた。

用事もないどころか〝家さえない状態〟だったわけだが、こんなゴミでも、ぞんざいには扱えないのがヤクザ業界のつらいところだ。

「場末のスナックに連れて行かれて演歌を聞かされ、手拍子を強要されたときは『本当にこんなの歌うんだな』と、むしろ感動しましたね。半ば無理やり『オヤジの背中に憧れて~♪』みたいな曲も歌わされたのですが、これって若い衆が自主的に歌わなきゃ意味なくないですか(笑)。1ミリも気持ちがこもらないんですけど」(四次団体組員・23歳)

「事務所当番してるときに、古いVシネマを強引に見せられ、『お前はこの男になれ』と言われたんですね。そのキャラクターは自分の親分のために、あえて嫌われ役や汚れ役を買うんですけど、誰があんたのためにそんな役割を担うんだと(笑)。だって『俺のために汚れ役になれ』とかいうジイサンに、憧れる若者なんかいます?」(四次団体組員・25歳)

かつての武闘派世代で昭和を生き抜いてきたヤクザと、第7世代と称される若手ヤクザ。想像以上に相性が悪そうだ。

【老害ヤクザの実態②に続く(#②を読む)】

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