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老害ヤクザの実態②「老い」を頑なに認めずカラオケでヒゲダン

イラスト/タカミトモトシ (C)週刊実話 無断転載禁止
イラスト/タカミトモトシ (C)週刊実話 無断転載禁止

一度は組織を裏切ったヨーダが二階から政治を操り、サメの脳みそと呼ばれた男が五輪を仕切り、70間近になっても「女性初の総理大臣」を諦めきれない緑のたぬきが跋扈する。〝老害天国〟ニッポンは、社会の裏側でもお年寄りに優しいため、業界に蔓延る時代錯誤な俠(おとこ)たちが、今日も若い衆を泣かせているという。

〝服役していた年数分だけ時が止まる〟ので、懲役の長い人間は、見た目も中身も若い。これはヤクザ業界では当たり前に語られている常識だが、さすがにそれにも限界がある。

ところが、それを頑なに認めないのが、老害ヤクザと呼ばれる人種だ。

「無理して若者に合わせているのが見え見えなんですが、それを指摘すると激怒されるんです。俳優や女優の名前なんか、ほぼ全部間違えてるんですけど、それにツッコミ入れたキャバ嬢に『知ってんだよ!そんなこたぁ』なんて酒ぶっかけるんですから。どこで覚えたのか、スナックのカラオケで、1ミリもメロディーが合ってないヒゲダンを歌い出したときは、本当に地獄でしたね。一同全員で笑いをこらえて、腹がよじれて死ぬかと思いましたよ」(四次団体若頭補佐・34歳)

「うちの相談役なんですが、いよいよフガフガと発音が怪しくなってきまして、特に外来語に弱い。この前、過去の抗争の話を聞かせてもらって、それ自体はまぁまぁ面白かったのですが、拳銃の試し撃ちをした際に『ポットベトルを撃った』と。えっ?と聞き返すと『ポットベトルだよ、ポットベトル』と。いよいよ話のクライマックスだったので思わず吹きだしてしまい、ブチ切れられましたよ」(三次団体本部長・54歳)

SNSを覚えたらネットストーカー

機械に弱いのが老人の特徴だが、好奇心旺盛な老害ヤクザがスマホの使い方を覚えてしまうと、組織に迷惑がかかるケースもあるというから困りもの。

「うちの組に、60歳すぎてSNSを始めた老害がいるんですが、組員の女友達や、さらにその女友達にまでメッセージを送りまくり、《胸元開きすぎだけど俺のこと誘ってるの?》などと、すべての投稿にセクハラコメントを入れてまして…。おまけに、その子たちに《あなたのことが大変気に入りました》とか《今日もお仕事お疲れさま。よかったらこれから飲みに行きませんか?》などと、1日何通も無差別に送っていて、もはやネットストーカー扱いなんですよ。おかげで、うちの組の評判はガタ落ちです」(三次団体本部長・46歳)

なんともおぞましい行為だが、送信してくる相手が本物の暴力団なのだから、恐怖もケタ違い。そのうち、こうしたSNSのトラブルで捕まる老害ヤクザが現れるかもしれない。

【老害ヤクザの実態③に続く(#③を読む)】

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