米国株バブル崩壊の予兆~森永卓郎『経済“千夜一夜”物語』

3月10日に米国のシリコンバレー銀行が経営破たんした。預金が急速に流出して、資金繰りがつかなくなったからだ。同銀行は特殊な地方銀行だった。高金利を提示することでシリコンバレーのスタートアップ企業から預金を集め、急成長してきたのだ。スタートアップ企業は株式公開をした途端、大金が転がり込んでくる。その資金をすぐに事業に使う必要がないから、取りあえず銀行に預けておくのだ。一方で、預金が急拡大したため融資の拡大が追い付かず、シリコンバレー銀行は資産の7割が国債中心の債券だった。 【関連】“消費...