『昭和猟奇事件大捜査線』第47回「竹製の行李の中に若い女性の腐乱死体…美人ホステスは誰に殺された?」〜ノンフィクションライター・小野一光

「うわっ、なんだこの臭いは?」 昭和30年代の冬。関東地方U県のT駅構内にある物流会社の倉庫で、棚にあった竹製の行李を動かした作業員が声を上げた。 置かれていた場所からずらしてみると、底から異様な臭いのする液体が染み出す。中身については衣類ということだったが、どっしりとした重みがあることから「もしや?」と感じた作業員は、すぐに同社の事故係の社員を呼んだ。そして、ふたりで行李を倉庫の出入口まで持ち出すと、梱包している麻縄を切り、蓋を開けたのである。 【関連】『昭和猟奇事件大捜査線...