役人に負担のない年金制度改正~森永卓郎『経済“千夜一夜”物語』

10月18日、政府は国民年金の保険料納付期間について、現行の40年間から5年延長して45年間とする案を議論する方針を固めた。国民年金の目減りを防ぐためだ。 現在の国民年金給付は、満額で月額6万4816円だ。決して十分な金額ではないが、先々には少子高齢化の影響で大きな減額が予想されている。厚生労働省の財政検証を基に計算すると、経済成長も労働力率の上昇もない最悪のケースの場合、30年後の国民年金は3万9000円にまで低下する。さすがにそれでは食べていけない。 【関連】電気料金引き下げ問...