『昭和猟奇事件大捜査線』第5回「幸せの絶頂で手紙を残して失踪…結婚直前の消えた花嫁」~ノンフィクションライター・小野一光

初夏の日差しが強い昭和40年代のある日、高知県T市の山間部にある栗畑で、鎌野英雄さん(仮名、以下同)と裕美さん夫婦は、背丈ほどに伸びた雑草を刈る作業をやっていた。 「どれ、今日はこれでしまいにしようか」 夫婦が作業を終えたのは午後5時半頃のこと。 【関連】『昭和猟奇事件大捜査線』第2回「近隣に潜む殺人者! 牛乳瓶に劇薬を仕込んで…」~ノンフィクションライター・小野一光 ほか 山道に出るため、ヒノキ林を横切って歩いていると、英雄さんがふと気付いた。 「おや? 妙に草が倒れ...