短期集中連載『色街のいま』第2回「長野の某温泉街」~ノンフィクション作家・八木澤高明

千曲川沿いにあり、善光寺の精進落としで賑わったという温泉街に着いた時には、すでに日が暮れていた。 【関連】短期集中連載『色街のいま』第1回「東京・吉原」~ノンフィクション作家・八木澤高明 ほか ホテルの部屋から温泉を包みこむように小高い山々が見える。漆黒の山並みは、よくよく目を凝らすと、うっすらと雪化粧をしていた。 大浴場でひとっ風呂浴びて、街に出てみた。タイや韓国の女性を連れ出すことができるこの温泉街を初めて訪ねたのは、今から6年ほど前のことだ。当時、温泉街の通りには、タイの...