田中角栄の事件史外伝『人生の岐路――“角栄流”乗り切り方の極意』Part7~政治評論家・小林吉弥

29歳の民主党代議士1年生として、当選早々に衆院本会議場での演説機会を得た田中角栄は、時の最高権力者である吉田茂首相の目に止まり、法務政務次官のポストまで手に入れた。事業も順風満帆であり、田中は得意の絶頂にあった。 【関連】田中角栄の事件史外伝『人生の岐路――“角栄流”乗り切り方の極意』Part6~政治評論家・小林吉弥 ほか 東京・飯田橋の田中土建工業本社から歩いて5分ほどの花街・神楽坂は、ために田中の〝根城〟ともなっていた。 この神楽坂には、当時の待合、今で言う料亭の『松ヶ枝...