田中角栄の事件史外伝『人生の岐路――“角栄流”乗り切り方の極意』Part6~政治評論家・小林吉弥

「オイ、おまえさん…当選したよッ。代議士というのになったよッ…」 【関連】田中角栄の事件史外伝『人生の岐路――“角栄流”乗り切り方の極意』Part5~政治評論家・小林吉弥 ほか 総選挙の投票が締め切られ、実家(新潟県刈羽郡=現・柏崎市)にふらふらになって帰った田中角栄は、それから死んだように眠り続けた。もはや退路を断った2回目の選挙ゆえ、ぶっ倒れる寸前まで選挙区〈新潟3区〉(定数5)をくまなく回り続け、ドッと疲れが出たようであった。 その翌日(昭和22年4月26日)、なお眠り続...