海部俊樹

「29年後には天下を取ってみせる」海部俊樹は“29”という数字に縁がある男であった

[海部俊樹(首相官邸HPより)]永田町取材歴50年超の政治評論家・小林吉弥氏が「歴代総理とっておきの話」を初公開。今回は海部俊樹(下)をお届けする。 29歳で初当選後、29年後の58歳で総理に就任海部俊樹は昭和生まれの早稲田大学雄弁会出身者で第1号の代議士となったが、この雄弁会は大学の弁論部としてはなんとも異色で、まさに“政治家養成所”のおもむきがあった。 明治35年(1902年)12月、栃木県の足尾銅山から流れる鉱毒が環境汚染をもたらした際、多くの学生が悲惨な実情を調査し、世間に...