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“イランのリアル”を描いた『聖なるイチジクの種』は予測不能のサスペンススリラー【やくみつるのシネマ小言主義第272回】

「監督生命を懸けて」という言い方がありますが、本作の場合、それが比喩でもなんでもない。 監督、俳優、カメラマン、音響技師など、本作関係者全員がイラン・イスラーム政府から厳しい弾圧を受けているそうです。 ラスロフ監督に至っては、政府の意に沿わない映画製作の罪で禁錮8年の刑が確定。監督だけは母国イランを脱出できたものの、主役を演じた役者たちは出国を禁止され、本作が出品された数々の国際映画祭には参加できなかったそうです。 【関連】阿部寛が爆弾犯と...