チェーンとは名ばかりの個人経営店として独自の発展を遂げた―高円寺『和田屋』【男がほれる酒と肴「ホの字酒場」第12回】

[“店の年輪”のように増え続けるメニュー。先代が店を始めて40年以上。2代目とは親子ゆえ言葉遣いはぶっきらぼうで、それがまたいい。]高円寺は夢を追う若者の街だが、金がないのは仕事に追われるおじさんも同じ。だから安くてうまい店には老若男女が集う。 麻布十番にあった居酒屋が『和田屋』の源流だ。だが20年前に本店がなくなってから、チェーンとは名ばかりの個人経営店として独自の発展を遂げた。その結果が壁一面に張られた大量のメニューだ。 [分厚いハムカツ(530円)はこの店の名物の一つ。]「品...