木村政彦「3倍努力すれば少しは安心できるというものだ」~心に響くトップアスリートの肉声『日本スポーツ名言録』――第81回

「昭和の巌流島」といわれた力道山戦では、一方的に殴り蹴られ屈辱の惨敗を喫してしまった木村政彦。しかし、柔道家としての現役時代を知る者の多くは「木村こそが史上最強」と言ってはばからず、現在はその名誉も回復しつつある。 「木村の前に木村なく、木村の後に木村なし」と謳われ、しばしば史上最強の柔道家として名前が挙がる木村政彦。約5年の兵役を挟んだ1936(昭和11)年から50年までの15年間、日本選士権(全日本選手権)や天覧試合などで無敗を続け、当時は「木村をいかに倒すか」ではなく「木村相手に...