5年延長される国保納付期間の影響とは~森永卓郎『経済“千夜一夜”物語』

増税批判が相当こたえたのだろう。10月30日の衆議院予算委員会で、岸田総理は政府の少子化対策に関して「所得を増やすなかで、国民の負担率は決して増やさないよう制度を構築していきたい」と述べた。 しかし、再来年、100万円という巨額の負担増が予定されている事実をご存じだろうか。政府は国民年金保険料の納付期間を現在の60歳までから、65歳までに5年間延長する方針を打ち出し、社会保障審議会の年金部会で審議が行われている。だが、誰一人として反対する委員がいないので、このまま行くと再来年から施行に...