『性産業“裏”偉人伝』第25回/もう一つの「売春島」~ノンフィクションライター・八木澤高明

【関連】『性産業“裏”偉人伝』第24回/黄金町ちょんの間の女主人~ノンフィクションライター・八木澤高明 ほか 島が最も栄えたのは、江戸時代中期以降のこと。大阪と北日本を結ぶ、いわゆる北前船が、航海技術の発達とともに次第に陸地を離れて沖合を航海するようになったため、本州と四国のちょうど中間に位置する大崎下島の御手洗が風待ちの港として最適な場所となったのだった。 同様に、水上交通の要地であったがために色街が栄えた島として、以前、この連載でも取り上げた三重県の渡鹿野島が挙げられる。この島...