少子化500万の壁~森永卓郎『経済“千夜一夜”物語』

先週の本稿で、児童手当のわずかな拡充で、少子化が止められるはずがないことを論じた。同じことを7月16日付の産経新聞で、客員論説委員の河合雅司氏が主張している。 2022年の「国民生活基礎調査」で児童のいる世帯の所得分布をみると、年収1000万円以上が23.9%と所得の高い層が大きな割合を占めている。年収500万円以上だと75%だ。一方、年収450万円から500万円の世帯の割合は4.6%と、途端に小さくなる。なぜそんなことが起きているのか。 【関連】異次元少子化対策とは~森永卓郎『経...