木村徹二 (C)週刊実話Web
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『令和の“応演歌”』木村徹二~まずは曲を聴いていただき、名前を覚えてもらいたい(後編)

――昨年11月、シングル『二代目』でデビューしました。曲名が鳥羽一郎さんの息子であることを表していて、プレッシャーは感じなかったですか?


木村 鳥羽一郎の息子であることは変わりないですし、名刺代わりの曲になっていると思います。まさに自己紹介ソングで、曲名を聞いてもらえれば理解していただけるかなと。


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幼い頃から「鳥羽一郎の息子で大変だよね」と言われることがあるのですが、これまで息子として生活してきましたし、特別にプレッシャーを感じたことはないんですよ。


――ご自身の特徴とは?


木村 声量は、他の方と比べても大きいと思います。声量が大きいと、歌の迫力につながると考えていますし、演歌を歌う上では必須。そこは自分のストロングポイントかなと。


――『竜徹日記』はポップス、ソロでは演歌と歌い分けていらっしゃいますが、今後の活動はどのようにされますか?


木村 現状はソロデビューしたばかりなので、ソロ活動に多くの時間を割いていますが、兄とも月に一度はワンマンライブを行っていく予定です。また、ポップスと演歌ですが、歌い分けているつもりはなく、同じように歌っていますので、違和感はないんです。


ただ、お客様が全く違うんです。演歌だと皆さん歌声に集中して聴いていらっしゃる方が多い。一方、ポップスでは歌はもちろんですが、トークやパフォーマンスも含めた全体をエンターテインメントとして楽しんでいるファンの方が多い印象です。そこが違うところかなと思います。

父に対し改めて尊敬の念が湧く

――ソロデビューが決まり、お父さんから掛けられた言葉はありますか?

木村 『竜徹日記』の活動にしても、これまで技術的なことでアドバイスされたことはないんです。それよりもソロデビューが決まったときは、具体的に何を言われたというのはないのですが、「芸能界を舐めるな」といった厳しさをアドバイスされました。


――息子さんから見て鳥羽さんはどんな存在ですか?


木村 子供の頃の父は荒々しいというか、怖いイメージがありましたね。妹には優しいんですが、兄と僕には厳しかったです。


しかし、演歌界に自分も入り、同じ事務所に所属しています。また一緒の現場になることもあれば、父に世話になった歌手の方と話す機会もあるんですね。そこで実感するのが、皆さんに父が慕われ、愛されていることです。そういうお話を聞くと、改めて尊敬の念が湧きます。今は、昔より物腰が柔らかくなったのもあるかもしれませんが。


――将来的には、やはり鳥羽さんのような歌手を目指していくのでしょうか?


木村 いろんな方の曲を聴きますが、自分の中で大半を占めるのが鳥羽一郎の曲です。『二代目』でも父を超えるという趣旨の歌詞がありますが、どれくらいの時間が掛かるか分かりません。少しでも背中が見えるくらいまで近づきたい。


ただし、まだデビューして間もないですから、まずは皆さんに曲を聴いてもらい、名前を覚えていただくことが最優先だと思います。毎日の仕事を全力で挑んでいきたいですね。また、叔父である山川豊さんの曲も好きなので、父と叔父の兄弟2人を追いながら活動していきたいです。
きむら・てつじ 1991年7月、東京都生まれ、横浜育ち。鳥羽一郎の次男。実兄の竜蔵とポップスデュオ『竜徹日記』を結成。2022年11月『二代目』でソロデビュー。大柄な体格を生かした声量が特徴。