『ロイヤルホスト』や『天丼てんや』、『リッチモンドホテル』などを運営する『ロイヤルホールディングス』が、今年4月から宿泊料金をAI(人工知能)が提案するシステムを直営ホテル43施設に導入する。
同社では需要と供給に応じて価格を変動させるこの作業をこれまで従業員が行ってきたが、今後はAIを導入。過去2年分の宿泊料金や予約状況、周辺ホテルの客室稼働率などを基に、適切な宿泊価格を導き出すという。
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「同システムは需要が少ないときに料金を安くして客室稼働率を上げ、大型連休などの需要の高い時期には料金を上げて収益の最大化を図ろうとするもの。従来は人が月に30時間ほどかけて行っていたが、AIの導入でこれが約8時間に短縮されるため、人材不足や業務効率の改善につながると話題になっているのです」(経営コンサルタント)
価格を変動しすぎると顧客から不満が…!?
AIによるこの価格の提案システムは、すでに欧米では航空やホテル業界、プレミアリーグや大型イベントのチケット販売などに導入されているという。需給の割合に応じて手間なく価格を変えられる利便性がウケているからだが、実はその一方ではリスクも報告されているのだ。
「季節ごとの需要や客室稼働率により宿泊料金を大幅に上下させ過ぎると、ホテルの価値が下がる可能性も高い。また、AIは設定によって予約状況や周辺ホテルの稼働率などを基に絶えず計算するため、数分ごとに価格が変動したり、極端な値引きが行われることもある。不満を感じた顧客がネットに投稿すれば、顧客を失う可能性も少なくないのです」(経済評論家)
膨大なデータを分析するAIは効率的だが、あまり頼りすぎるとホテルの価値を落としかねないリスクもはらんでいる?
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