
コロコロチキチキペッパーズKOC優勝後に仕事激減…起死回生だった「先輩に失礼芸人」【インタビュー】
『キングオブコント2015』王者で、「やっべぇぞ」のギャグでブレーク。近年は大御所芸人から先輩芸人にまでとんでもない発言を連発し、「失礼芸人(ナダルのみ)」の冠で話題のコロコロチキチキペッパーズ。コンビ結成秘話から、ここに至るまでの道のりを、やっべぇくらい語り尽くす!
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――吉本総合芸能学院(通称、NSC)の33期生として出会われたお二人ですが、ナダルさんは以前サラリーマンをされていたとか。
ナダル「大学を出てから漬物屋に3年いましたね」
――あれ? 大学では水産の勉強をされてたんじゃ?
ナダル「水族館とか水産食品会社も受けたんですけど就職氷河期やったし、それに面接で『君、なんか様子がおかしいね』って感じで、全然受からなくて」
――面接で、様子がおかしいと言われるとは(笑)。
ナダル「気がついたら漬物屋って感じでしたね。その後、友達から『芸人やってみてほしい』って言われて、もしかして一瞬で売れるかもと思ったんで、取りあえず1回やってみようかなと。やってみないと当たらないじゃないですか」
――そりゃそうですね。西野さんはどんな経緯で?
西野創人(以下、西野)「僕は小学校から高校までずっと野球やってて、家が貧乏やったんですけど、オトンが無理して月謝の高い硬式野球のクラブチームに行かせてくれてたんです。そしたら『大学には行かせられへん』って言われて」
――道が閉ざされたと。
西野「はい。どうしようと思ってたとき、中2の文化祭でやった漫才がすごくウケた記憶が蘇ってきて、芸人もいいなと思ってNSCに入りました。オトンも『ええよ』って言ってくれて」
――良かったですね。
西野「ただ、入学金は出されへんで、と。入学金どうしようと思ってたら、おばあちゃんがいろんな人から頭下げて借りてきた40万円を渡してくれて。それで入学できました」
――ご家族のバックアップがすごい!
西野「お金はなかったけど、幼少期からやりたいことを否定されたことは1回もなかったですね。だからナダルと組んだのも自分のことを否定しなさそうだと(笑)」
ナダル「言うこと聞きそうってのは、多分あったと思いますよ」
お前と組んで売れる気せえへん
――NSC33期生で西野さんは優等生クラスにいたとか。なぜコンビを組むことに?西野「僕は自分のコンビがすごく調子良くて、このままいくんやと思ってたら解散になって。それで、前から気になってたナダルに声をかけたんです」
ナダル「一度断ったんですよ。僕も相方おって、そいつと天下取ろうと思ってたんですけど、断った翌日に『お前と組んでると売れる気せえへん!』って捨てられまして。西野に『昨日の話、まだ有効?』って」
西野「昨日、『天下取る』言うてたやん! と(笑)。それでコンビ組んだんです」
――西野さんから見て、当時のナダルさんは?
西野「この人、全部上手くいってないなと(笑)。ナダルは社会人を経て25歳くらいのお兄さん。年下をみんな集めて『オチはこうしたらいい』とかアドバイスくれるんですよ。頼もしいなぁと思っててフタを開けたら、めっちゃおもんないクラスに行ってる。なんやねん、あのアドバイス! みたいな。そんなイジられるおかしさがありました」
ナダル「西野ってホンマにすごいと思うんですよ。そんな奴と普通は組まないですよ。僕は、笑い取ったこともなかったし、このまま辞めんねやろなと思ったときに西野が声かけてくれたからやってるんですよ。僕のヤバい部分を面白がれるってすごいなと」
西野「それ、どういう気持ちで言うてんの?(笑)」
――コロコロチキチキペッパーズを結成されたのが2012年。『キングオブコント』で優勝されるのが15年。スピード出世でしたね。
西野「ナダルとコンビ組んでからどんどん階段を上がらせてもらって、ポンポンといろんなジャンルの仕事が入ってきてました。ナダルの『やっべぇぞ!』が、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)の〝パクりたい1グランプリ〟で注目されだした頃に決勝に行ったんで、売れるチャンスみたいなものは感じてました。その中でポロッと結果が出た感じです。決勝のときは作家と3人で1カ月間集中してネタ合わせしましたね」
キングオブコント優勝は早すぎた!?
――ナダルさんは、どんなことを感じましたか?ナダル「もう僕はされるがままというか、お笑いのことを全然分かってなくて、ワケ分からん意見を出して困らせてました(笑)。東京に来てから変われましたね。大阪のとき、僕のキャラはある程度知られてたから周りもいじりやすくて、自分から何もせんでもみんなからパスが来た。東京でテレビ出たら女優さんとか俳優さん、いろんなタレントさんがいて、そっちを目立たせようとするから僕にパスをくれることってない。それで、どうしていいか分からなくて仕事減った時期があって、そこからどうやったら出られるんやろうと考え出した感じです。だから西野に『キングオブコント優勝は早すぎた』と文句言うたこともありました」
西野「文句やったん、あれ?」
ナダル「僕ら大阪でロケとかテレビにほとんど出てなかったから、芸の幅が狭かったんですよ」
西野「足腰が激弱のままホームラン打ってもうたみたいな、ほんまに結果だけ出てもうて、次の打席は全然あかんって感覚でしたよね。特に、優勝した後に出たバラエティー番組の1周目がキツかったですね。たまたまウケたりする現場もあったけど、何がウケてんのかも分からへんし、自分たちのスタンスも分からんまま。『このままテレビ出演も減ってくんやろうな』って」
ナダル「猛烈に減ってったもんな。そんときに西野が『アメトーーク!』で苦し紛れに『先輩に失礼芸人』企画を出して」
西野「そう。『アメトーーク!』のプレゼン企画のオーディションで、お互いに持ってきた企画がクソすべって、ディレクターとか6人くらいいる密室がシーンとなって…今でもあの空気は覚えてます。俺ら終わった…と思いました。『え?プレゼン終わりですか』って言われたんで、『いえ、フリップはないんですけど、相方が先輩に失礼芸人で』と、そこで大阪でちょっとだけはねてたナダルいじりのフォーマットを試しにやってみたら、めっちゃウケて。『このフォーマットいけますよ!』って、〝ナダル・アンビリバボー〟が決まったんです」
替えが利かないコンビになりたい
――あの名物企画は、そんなヤバい状況の中で生まれたんですか!西野「めちゃくちゃヤバかったですね。咄嗟に大阪時代のフォーマットがよぎったのと、それにナダルが気づいてちゃんと怒ってくれたからですよ。まさかそっから7回もやるとは」
ナダル「そこから『ゴッドタン』(テレビ東京系)に繋がり、またアンビリバボーが盛り上がって、その後『水曜日のダウンタウン』(TBS系)に繋がるんですよ。そのときに『態度悪いのがウケんねや』って思って、ちょっとこれ、いただきますということで、態度悪いとか人に食ってかかるとか、そんなんをちょっとずつ付けていったんです」
西野「金になるなら全然、態度を悪くできる(笑)」
ナダル「別に、裏ではそんないい人でいるわけでもなかったんでね」
西野「陰口とかはホンマやもんな。まぁ、僕らを救ってくれた意味で、やっぱり『アメトーーク!』、『ゴッドタン』はデカいっすね」
ナダル「そこで今のキャラを固めさしてもらいました」
――今後の目標は?
西野「替えが利かないコンビになりたいですね。『コロチキじゃねえと、これ無理やねん』っていう立場になりたいとは思います」
ナダル「唯一無二を目指すなら僕自身の問題ですけど、考えすぎて変なスイッチが入って調子悪くなっちゃうので、このスイッチの扱いを模索してます。気持ちで持っていかんとしゃあないですね。そんな面白いこと言えるわけじゃないんで」
――(一同、爆笑)
西野「今、『M-1グランプリ』を目指してるんですけど、僕らが決勝行く日は、ネタの質とお客さんのノリ、ナダルの調子のすべてが当てはまったときやと思います!」
文◉牛島フミロウ/企画・撮影◉丸山剛史
コロコロチキチキペッパーズ(右・西野創人、左・ナダル) ナダルは1984年、京都府出身。西野創人は1991年、大阪府出身。ともにNSC33期生で、2012年にコンビ結成。『キングオブコント2015』で優勝し、翌年、東京に進出。近年はナダルの先輩などに対する「失礼発言」に注目が集まり、存在感を増している。
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