東京ドーム (C)週刊実話Web
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原・巨人開幕に向け“強行采配”!? WBC出場の戸郷翔征が大役を務める可能性も

「強行采配」――。


巨人の開幕オーダーが大きく変わりそうだ。今季の巨人は〝異例ずくめ〟でV奪還を目指す!?


「3月18日のオープン戦前、応援リハーサルが行われました。スタンドでのマスク着用は観客個々に任せるとしていますが、トランペット演奏などの鳴り物応援が4季ぶりに再開となるので、ファンの反応も確かめたかったのでは」(スポーツ紙記者)


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掛け声が揃うかどうかは二の次。声を張り上げるため、マスク着用者と外す組の間でトラブルにならないよう、試合中の状況をお互いに認識してもらおうとしたのだろう。


応援のリハーサルも過去に聞いたことがないが、異例なのはそれだけではない。


「キャンプ中、話題になった早朝7時からのアーリーワークですが、シーズン中も一部が継続されるそうです。さすがに一軍選手に1000スイングをさせることはしないでしょうが、スイング後にマシン相手に行われていた10数種類のバントなど、実戦想定のメニューをやるようです」(同)


そもそも、アーリーワークを取り入れた目的は、「こんなに練習したのだから、負けるはずがない」と思わせることだが、「試合前に選手が疲れてしまうのでは?」という懸念も残る。


だが、原辰徳監督のチーム改造は、メンタル面だけではなかった。選手起用も大きく変わるというのだ。


「阿波野、慎之助、そのへんで意見を一本化して」

菅野と坂本にとっては正念場か…

原監督が開幕ローテーションの編成について口にしたのは、3月17日だった。同19日の東京ドームでのオープン戦を経て、阿波野秀幸投手チーフコーチ、阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチと「先発6人」を決めるというのだ。

「菅野智之が開幕投手なら、球団史上最多の9度目。でも、WBC出場の戸郷翔征が大役を務める可能性は最後まで消えませんでした。19日に先発6人と開幕投手を同時に決めるようですが、戸郷には帰国前に知らせる、現地に連絡を入れることも決まっていましたので」(ベテラン記者)


「現地連絡」は、原監督の指示。この時点で開幕投手を公表するタイミングは不明だったが、3月17日に出た〝意味ありげな発言〟はこれだけではなかった。


オープン戦での不振が続く坂本勇人を指して、「守備優先の方がいいかって。(打順は)7番とか8番とか」と、今後の起用法についても言及したのだ。


坂本は今も攻守のキーマンだ。オープン戦は3月18日時点でヒット2本、打順も5番以降での調整が続いていた。発奮を促す意味もあったのかもしれないが、昨季までのチームリーダーが「下位」に落ちるとなれば、巨人は完全に別チームとなってしまう。


「原監督は好調の新人・門脇誠と坂本を競わせることはしないとも、以前語っていました。その言葉の通りなら、開幕戦でスタメン落ちすることはありません」(同)


門脇が二塁の守備に入ることもあった。しかし、門脇が守備固めや代走、二塁などの別ポジションで実績を積み上げていき、その間に坂本の打順が上がってこなければ、決断しなければならないだろう。


一方で、こんな情報も聞かれた。


「首脳陣は坂本の復活に期待していますが、岡本和真が新主将となり、副主将は吉川尚輝。キャンプ、オープン戦を見る限り、チームに混乱は起きていません。坂本がスタメンを譲る試合も出てくるのではないか?」(前出・ベテラン記者)


昨季、「ポスト坂本」の座を掴み損ねた3年目の中山礼都も、課題とされていた打撃面で結果を出している。こうした「下からの突き上げ」もある以上、原監督も〝非情〟に徹しなければならないだろう。

浅野翔吾は5月から一軍へ!?

打順といえば、構想が固まりつつあるのが、1番から4番。現役ドラフトで東北楽天から獲得したオコエ瑠偉の活躍に原監督も目を細めており、開幕オーダーは2番・丸佳浩、3番・中田翔、4番・岡本となりそうだ。

「5番バッターも異例となりそう。A・ウォーカーとL・ブリンソンといった長打タイプではなく、吉川になるかもしれません。広角に打てるタイプを5番に置く試みです」(同)


昨季の布陣とは大きく変わりそうだが、菅野、坂本にとっては厳しいシーズンとなるだろう。


「開幕戦の相手は中日。立浪和義監督はすでに『開幕投手・小笠原慎之介』を公表しています。巨人の開幕投手が菅野なら、東海大相模高の後輩に投げ負ける可能性があり、『開幕・戸郷』なら、後輩の晴れ舞台を目の当たりにしなければなりません」(前出・球界関係者)


得点機会に絡むことが少ない下位の打順にいて、坂本が以前のようなモチベーションを維持できるのかどうかも心配だ。


「ドラフト1位ルーキーの浅野翔吾が、二軍相手とはいえ、プロの投手のスピードに付いて来られるようになりました。勉強を兼ねての『5月昇格説』も浮上してきました」(同)


浅野はゴツい風貌とは対照的に「気が小さい」という。一軍の雰囲気に萎縮してしまうのなら、早期昇格は逆効果だが…。


坂本の打撃が戻らなかったら、原監督が「代打・浅野」と告げる強行采配もあるかもしれない。