
前回、車の運転中にレディー・ガガとサザンオールスターズの曲を流していると書きましたね。サザンを聴くようになったのには、きっかけがあるんです。漫才ブームの頃、俺らは月曜から金曜まで『笑ってる場合ですよ!』という昼の帯番組の司会を務めていた。
当時はレギュラー番組を数多く抱え、毎日クタクタに疲れ果てていた。家に帰っても、まだ子供が幼かったからゆっくり休めないでしょ。だからホテルニューオータニに3年ほど泊まっていたんです。
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あるとき、佐賀の中学の同級生から15年ぶりに連絡があった。彼は野球部でも一緒だったんです。会社勤めの彼の家は東京・恵比寿。彼の自宅で一晩すごし、積もる話に花を咲かせようということになり、夜の10時ごろに仕事が終わると、恵比寿へ向かったんです。
当時の恵比寿駅は、今のようにキレイな駅ビルではなかったんです。駅の近くに流行り始めたばかりのコンビニエンスストアがあったから、そこへ食べ物を買いに行った。カップラーメンやお弁当売り場にいると、偶然、居合わせたのがサザンオールスターズの桑田佳祐。「うわ、桑田や」と思うくらいびっくりしましたよ。
これが演歌歌手や俳優さんだったら、衣装を着てテレビに出ているから気がつかなかったかもしれないですけど、桑田はテレビでもジーパンで出ていたし、コンビニは狭いからすぐに気がついたんですよ。
「洋七さんはこの辺に住んでいるんですか?」と桑田から話しかけられましてね。同級生の家に泊まることを話したんです。「歌がヒットしているけど、コンビニに来るんだ?」、「来ますよ」。ちょうど『勝手にシンドバッド』が大ヒットしている頃でしたけど、彼も俺と同じようにインスタントラーメンやお弁当、お茶を手にしていましたね。
お客さんの反応がすぐに分かる舞台が好き
その少し前、俺は初めて車を買った。恵比寿のコンビニで偶然、出会ってからというもの、サザンのアルバムを購入して車で聴くようになったんです。
芸能界にいると、いろんな芸能人に会うと思うかもしれませんけど、テレビ局や六本木ですれ違うことはあっても、そうそう街中で会うことはないんです。しかも、サザンオールスターズは頻繁にテレビ番組に出演するミュージシャンではないでしょ。コンサートを開き、自分の生き方を通している。そういう生き方は、少なからず俺のその後の芸能活動にも影響を与えてくれましたね。
最初はテレビで売れたけど、視聴率が悪いと番組はすぐに終わり、浮き沈みが激しいんです。大勢が出演するクイズ番組に出ても、ほとんどカットされて終わりでしょ。俺はしゃべくりで、お客さんの反応がすぐに分かる舞台が好きなんです。それで講演会にシフトしたんですよ。コロナ禍前までで、5000回近く講演会をしましたね。
桑田じゃないけど、俺は漫才のシンガーソングライターみたいなもんですよ。自分でネタを考えて講演会を開いてね。M-1は決勝のネタの持ち時間が4分でしょ。もし1時間のしゃべくり大会があったら、俺しか出場しないだろうし、優勝すると思いますね。講演会は1時間15分、俺1人でしゃべっていますから。
島田洋七
1950年広島県生まれ。漫才コンビ『B&B』として80年代の漫才ブームの先駆者となる。著書『佐賀のがばいばあちゃん』は国内販売でシリーズ1000万部超。現在はタレントとしての活動の傍ら、講演・執筆活動にも精力的に取り組んでいる。
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