3月7日に、いすゞ自動車は小型トラック『エルフ』と中型トラック『フォワード』の17年ぶりのフルモデルチェンジを発表した。
長年、小型トラック市場でトップシェアを誇ってきた『エルフ』の新型車で注目度も高かったが、特に注目されたのが電気自動車(以下、EV)をラインアップに加えたことだ。
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日野自動車や三菱ふそうは、すでにEV車をラインアップしていることから日本の大手トラックメーカーとしては最後発となるが、小型トラック市場でトップクラスの車種にEVモデルが加わり、「いよいよ国内トラック界にもEV化の大波が押し寄せてきた」と話題になっているのだ。
いまだ障害が多い中国製
このままトラック界のEV化は進むのか? 自動車評論家が解説する。
「トラックのEV化は現在、日本より海外の方が進んでおり、ドイツでは商用車用の急速充電器の設置も国を挙げて進められている。同分野をリードする中国も、EV商用車の活用は盛ん。その点、日本では佐川急便が昨年から中国製EV商用車を導入し始めたものの、遅れが顕著でいまだに障害が多いのです」
「障害」とは、充電施設の不足や量産における電池の原材料不足など。今後はこれらをどうクリアするかが普及の鍵となるが、EVシフト化が遅れているだけに他国以上に克服に時間を要するとみられているのだ。
また、EVの主流化が難しい背景には日本の自動車メーカーが抱える〝お家事情〟もあるという。
「実は、日本は水素と酸素を原料とする燃料電池車の開発で世界をリードしている。このため、動力にも全方位型の戦略を展開しており、トラックもEV一辺倒には当面ならない可能性が高いのです」(前同)
とはいえ、海外はEV商用車が台頭中。それだけに、今後も目が離せない状況が続きそうだ。
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