1955年の開局以来、さまざまな番組を放送し続けてきたTBSが、魂を揺さぶる良質のドキュメンタリー映画作品の発信地となるべく立ち上げた新ブランド『TBS DOCS(TBSドキュメンタリーフィルムズ)』。第3回目となる本映画祭は、アンバサダーに映画コメンテーターのLiLiCoを迎え、全15本の作品がラインナップされ開催する。
■映画祭公式HP(https://www.tbs.co.jp/TBSDOCS_eigasai/)
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とても光栄なことに、私、TBSドキュメンタリー映画祭のアンバサダーに就任しました! ドキュメンタリーはティーンの頃から好きで、2013年公開の『シュガーマン』をきっかけに、すべてのジャンルの虜に。世間で起こっている信じられない出来事や、知らなかった努力などが見えるからすごく勉強になります。ちなみに、私の2020年のナンバー1は音響効果がどのように生まれ成長したのかという、世の中の映画をもう一度見直したくなる大傑作『ようこそ映画音響の世界へ』でした。
さて、本年度のTBSドキュメンタリー映画祭の注目作は森且行さんがケガされてからの復帰を追った『オートレーサー 森且行 約束のオーバルへ』。今回、初めて家族やプライベートな所をたくさん見せてくれているそうで、穂坂友紀監督は「ギリギリまで撮影したい」ということで、この原稿を書いてるときは私もまだ見ていないほど。映画祭では、フレッシュな出来上がりが期待されます。
そして、アンバサダー就任記者会見で私が作品を思い出して大号泣してしまったのが『魂の殺人 ~家庭内・父からの性虐待~』。家庭内で起きる父親の娘に対する性虐待の実情を追ったこの作品は、一生忘れることができません。母親の言葉も辛すぎて、こんなことが本当にあるのかと全身が震えました。
15本の作品から新たな世の中を知る
続いて、ワクワクしながら感動への道に導いてくれるのが『通信簿の少女を探して』です。たまたま監督が購入した古本に挟まれていた77年前の通信簿。この持ち主である少女を探す旅で、これまで知らなかった日本の歴史が見えてきます。
そのほか、『シーナ&ロケッツ』や、大物アーティストに愛されている謎の日本人ギタリストの『KUNI』の作品も大注目。また、大阪のみでの上映になりますが『93歳のゲイ』の苦悩も感慨深い。今でも同性愛に対する偏見があるため、自由に生きられない方はいっぱいいます。ただ、彼の若かりし頃を考えると、どんな思いで生きてきたのか想像するだけでもゾッとします。コミュニティ内でお互いを支え合い、周りに理解してもらうために苦手な講演をしたり…。でも、このドキュメンタリーの撮影中にとても悲しいことが起こる。
本映画祭は、80分程度にまとめられた、15本の上質な作品を見られます。喜びや許せない気持ちなど、さまざまな涙を流すはず。作品たちのおかげで思いやりの心が広がり、そして世の中を知るということの大切さを改めて感じてほしい。
LiLiCo
映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS『王様のブランチ』、CX『ノンストップ』などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。
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