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JRA重賞『阪神大賞典』(GⅡ)美人競馬研究家・山崎エリカの「負けない馬券」

山崎エリカ
山崎エリカ(C)週刊実話 

今週は『阪神大賞典』を取り上げます。

《馬場傾向》
一昨年は重馬場、昨年も稍重からスタートして馬場が回復していったように、雨に祟られやすいが、雨の影響がなければ並みの高速馬場で行われる。1回阪神初日からAコース使用12日目になるが、阪神はロングラン開催を意識して、路盤の内側が固く作られているので、極端な外差し馬場になることは考えにくく、内からでも粘れるはず。

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《ペース傾向》
過去10年の平均前半5F61秒54-中盤5F62秒83-後半5F60秒76。昨年は前半5F63秒1-中盤62秒9-後半5F59秒0と後半5Fのみ速い流れだったが、基本的には中盤が緩みやすい。

《脚質傾向》
過去10年で差し馬が5勝に対して、先行馬は2勝。他3頭はペースが緩む中盤で位置を押し上げたマクリ馬だ。長距離戦らしく逃げ、先行馬よりも差し馬が断然有利だが、中盤のペースが緩まなかった年は追込馬が2着、3着に台頭している。

穴は8歳馬ユーキャンスマイル

★ディープボンド
一昨年と昨年の阪神大賞典を連覇。本馬は重馬場で緩みなく流れた一昨年の同レースで、好位の外から最後の直線で早め先頭の正攻法の競馬で5馬身差で圧勝したように、生粋のステイヤーである。しかし、ラスト5Fのみ速い極端なスローペースとなった昨年の阪神大賞典でも中団追走から3〜4角の外から位置を押し上げて優勝したように、芝3000メートル級では幅広い展開に対応できている。昨年は2着に1馬身弱しか差を付けられなかったように、ベストは一昨年のような上がりの掛かる決着だが、この距離なら崩れにくい。

★ユーキャンスマイル
中盤のペースが緩まなかった2020年の阪神大賞典の覇者。本馬は今年で8歳だが、3走前の新潟記念で2着と善戦しているように極端な衰えを感じさせない。その3走前は馬場の一番伸びる外を通ってはいたが、4角最後方からメンバー最速の上がり3Fタイムを記録しているように、いい脚をかなり長く使える。前走のステイヤーズSは、距離が長い上に2週目の1角で後方から位置を押し上げて行ったために末脚不発も、20年の阪神大賞典や3走前の新潟記念のように後半に徹する競馬なら一発ある。

★アイアンバローズ
昨年の阪神大賞典は2着。同レースでは好発を切り、キングオブドラゴンなどを行かせての3列目の外を追走。向正面の外からじわじわ上がって行く競馬で、4角2番手から直線序盤で先頭から粘り込んだ。昨年はペースが遅く、ラスト5F目までに前の位置を取っていたことが好走の要因だが、長距離で先行策から押し切るのは楽なことではない。昨年のステイヤーズSは本馬向きの展開でありながらもやや物足りなさを感じたが、太目残りが主な理由。今回はその後ダートを叩いたことで体が絞れていることが予想され、実績馬よりも前で立ち回れる強みを活かした一発に期待したい。

山崎エリカ
新潟県出身。類いまれな勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性競馬研究家。独自に開発した「PP指数」を基にした予想をnetkeiba.comの『ウマい馬券』で掲載。おもな著書に『全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝ナビゲーション』(ガイドワークス)。公式ツイッター=@_yamazaki_erika.

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