(画像)Conor P. Fitzgerald/Shutterstock
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WBC侍ジャパン危機!? 大谷翔平vsダルビッシュの覇権争いの裏に代理戦争が…

「過去最強」ともいわれるメンバーが揃った侍ジャパン。しかし、チームの中心を担う2人が、開幕前からバチバチだ。片や後輩をイジり倒し、片やハリウッドセレブ顔負けの日本帰還…。背後に「代理戦争」のにおいがプンプンで、チームは早くも崩壊寸前?


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WBCに出場するエンゼルスの大谷翔平が、キャンプ地のアメリカ・アリゾナ州から片道4000万円をはたいてプライベートジェット機で帰国。日本中のファンが沸き立つ中、発覚したのが、ダルビッシュ有との「覇権争い」だ。背景には、今オフの移籍が確実となったあの球団の影が――。


「いったい、誰があの費用を負担するんでしょうね」


スポーツ紙が報じない誰もが抱く疑問に対し、元巨人の槙原寛己氏がTBS系の情報番組『ひるおび』で疑問を投げかけた。


ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する大谷翔平が3月1日に帰国した際に利用したプライベートジェットは、海外セレブ御用達の高級プライベートジェット航空会社が運行する「ボンバルディア・グローバル7500型」。乗客最大19人で4つのリビングルームがあり1時間当たりの基本使用料は約340万円。今回のアリゾナから羽田空港までの飛行時間は約10時間。経費込みで片道、約4000万円を費やしたという。


大谷の今季年俸は3000万ドル(約40億8000万円)。他にCMなどのスポンサー料が2000万ドル(約27億円)。プライベートジェットなど痛くもかゆくもないだろうが、スター気取りとは無縁の大谷の日常を思えば、自腹で調達したとは思えないのだ。

大谷のチャーター費はどこから!?

参加が遅れたことと、同級生で仲がいいカブスの鈴木誠也が急遽、左脇腹の痛みで出場を辞退したことで、1分でも早く駆けつけたかったのかもしれないが、大谷は「もらいもの生活」が嫌いでないタイプ。普段着はヒューゴ・ボス、自動車はポルシェ、トレーニングウエアはアシックス…。いずれもスポンサーから供与されたものばかり。

「今回も先々を見据えたどこかのスポンサー筋が用意したのでしょう。ダルビッシュ有は、その点を警戒しています。背後に、〝ある球団の影が透ける〟と」(侍ジャパン担当記者)


さらに、MLB球団スタッフの見立ては、こうだ。


「侍ジャパンの宮崎キャンプに、アンドリュー・フリードマン社長を筆頭に、4人態勢で視察に訪れているドジャース陣営でしょう」


今季終了後、FA権を取得する大谷に対し、多くの球団が史上最高額の5億ドル(約674億円)での契約を打ち出している。そんな中、ドジャースは1億ドル増額し、総額6億ドル(約809億円)に上方修正。プライベートジェットのチャーター費は、その予算の一部だと…。


さらに大谷獲得を橋頭堡に、オリックスの山本由伸、昨年、史上最年少で三冠王を獲得したヤクルトの村上宗隆、先日、大谷に並ぶ165ドルの快速球を披露したロッテの佐々木朗希らの獲得につなげる戦略も窺えるという。


「障害になっているのが、代表キャンプに初日から参加し、栗山英樹監督が『明らかに侍ジャパンに化学変化が起きている』と称賛するダルビッシュの存在です。山本、佐々木、松井裕樹らに惜しみなく変化球のボールの握りを教え、夜は村上、山川穂高、大城卓三らの野手と食事会を開くなどして囲い込んでいる。ドジャースとパドレスの代理戦争という様相」(前出・MLBスタッフ)


大谷が所属するエンゼルスはア・リーグ西地区で、ナ・リーグ西地区のドジャースとパドレスのバトルとは無縁に映る。その複雑な関係を理解するには、少し説明が必要だ。

後輩への助言として…

ダルビッシュは宮崎での代表合宿が始まる直前の2月9日、パドレスと42歳までの6年総額1億800万ドル(約141億円)で契約を延長した。昨季16勝を挙げ、24年ぶりのリーグ優勝決定戦に導いた功績が大きいが、実は山本ら次代の日本人メジャーリーガーをリクルートする狙いもあるという。

「MLB球団関係者が海外FA権を持たない日本人選手を勧誘すればタンパリング(不正交渉)となる。しかし侍ジャパンの先輩として後輩への助言は〝グレー〟。パドレスはそこに目を付けたのでしょう」(同)


パドレスのピーター・サイドラーオーナーは、ドジャースのオーナーとして球団をロサンゼルスへ移転させた故ウォルター・オマリーの孫で、その後を継いだピーター・オマリー氏の甥。本来ならドジャースのオーナーファミリーだが、2011年に当時MLBコミッショナーだったバド・セリグ氏が経営状況悪化を懸念してMLB機構の監視下に置き、翌年、元NBA選手のマジック・ジョンソン氏らの投資家グループに20億ドルで売却。ドジャースに敵対心をむき出しにするのは、そんな因縁があるからだ。


世界的人気の大谷のドジャース移籍は歓迎できても、山本、村上、佐々木まで持っていかれては地区優勝は難しい。逆に、彼らを獲得できれば悲願のワールドシリーズ優勝も夢ではない。どちらにしても、侍ジャパンで影響力を強めるダルビッシュへの期待は大きい。


山本が所属するオリックスの中嶋聡監督は現役引退後、日本ハムのGM特別補佐に就き、当時業務提携していたパドレスにコーチ留学した経験の持ち主。現在も交流があり、新外国人投手のジェイコブ・ニックスはエンゼルスの出身だ。


「ダルビッシュが侍ジャパン投手会の食事会を『宇田川さんを囲む会』と命名したのは、オリックスの宇田川優希を売り出し、山本由伸の関心をパドレスに向けるのが狙いでしょう」(同)


どうする大谷、そしてドジャース…。今度はどんな逆襲を仕掛けるか。