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朝乃山「再入幕」狙う春場所・十両は史上初の“幕内優勝経験者4人”の大激戦

両国国技館
両国国技館 (C)週刊実話Web

この恨みは、きっと怖いぞ〜。

関西地方に春の訪れを告げる大相撲春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)も目前。今場所はどんな熱戦、熱闘が繰り広げられるか楽しみだが、ちょっと残念なのは先場所十両優勝した朝乃山の再入幕に〝待った〟がかかったことだ。

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「営業面を考えれば、入幕させたほうがいいに決まっている。朝乃山は大阪が本拠地の近大出身で、関西で絶大な人気がありますからね」(大相撲担当記者)

なぜ十両筆頭にとどまり入幕できなかったのか。

「先場所の成績を冷静に見れば、朝乃山は入幕候補の中で勝ち星が1つ足りていなかったのは事実。同時に、相撲協会首脳の中には、朝乃山を特別扱いするのを快しとしない空気が漂っていた。朝乃山は協会のルールを破り、ペナルティーで6場所出場停止処分を食らい、三段目まで落ちた力士。決して悲劇のヒーローじゃありませんから」(同)

それでも早く幕内へ…

朝乃山もそのことは十分に心得ているようで、十両に据え置かれても淡々としたもの。番付発表直後、「(いま、自分が)やるべきことは、稽古して、お客さまに喜んでいただける相撲を取って、着実に番付を上げることだ。(入幕できなくても)やるべきことに変わらない」と話していた。

もっとも、本心は別だ。それがチラリと顔をのぞかせたのは、3月1日の誕生日だった。

「もう(来年は)30歳ですから、ゆっくりはできない。早く幕内に上がりたい」

今場所の十両は群雄割拠状態で、尋常なことでは勝ち抜けない激戦区。なにしろ幕内の優勝経験者だけで、朝乃山、栃ノ心、逸ノ城、徳勝龍と4人もいる。これは史上初のことだ。

「加えて、デビューして1場所で昇進してきたスーパールーキーの落合、将来性豊かな湘南乃海らがいる。おそらく初日から玄人好みの好取組が続出で、手に汗握るのは必至。これまで『十両はトイレタイム』などと陰口を叩かれてきましたが、今場所は大盛り上がりするのは間違いありません」(相撲協会関係者)

恨みを倍返しできるか。

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