楽天グループが経営不振に喘いでいる。2月14日に発表した2022年12月期の連結決算の売上高は前期比14.6%増の1兆9278億円だったが、最終損益が過去最大の3728億円の赤字。最終赤字は4期連続となり、業績悪化に歯止めがかからない状態なのだ。
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経済評論家がその理由をこう話す。
「楽天はネット通販や金融事業は黒字だが、携帯基地局への巨額投資で資本が枯渇。しかもその赤字を改善すべく、昨年5月には『楽天モバイル』がデータ使用量月1ギガバイトまで無料の『0円プラン』の廃止を発表したが、これが裏目に出て契約者数が激減したのです」
焦った三木谷浩史会長は「紹介キャンペーン」と称して、グループの社員らに家族や知人の契約を獲得するよう呼び掛けたほど。だが、これがさらなる惨事を招いたという。
黒字になるのは極めて困難…
「紹介キャンペーンとは名ばかりの理不尽な契約ノルマに、多くの社員が耐え切れず退職者が急増。今では幹部すら辞め始めている状態なのです」(楽天関係者)
ただし、楽天も何もせず手をこまねいているばかりではない。同グループは携帯事業の社員のリストラや店舗の閉鎖に着手。またNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクのみが有する電波の繋がりやすい周波数帯「プラチナバンド」の割り当てを総務省に打診し、これが割り当てられる可能性が出始めたのだ。
「だが、プラチナバンドを獲得できたとしても契約者の増加に直結するとは限らない。窮地に追い込まれた楽天は、虎の子の『楽天銀行』と『楽天証券ホールディングス』をグループから切り離し上場準備を進めているが、それだけでは資金が足りず黒字化は極めて困難な状態なのです」(前同)
再建は三木谷氏の経営手腕次第だが、最悪の場合は外資に買収される可能性もありそうだ。
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