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岡田阪神18年ぶりの優勝へ!秘密兵器は“臨時ミーティング”と“カツノリの愛弟子”

阪神甲子園球場
阪神甲子園球場 (C)週刊実話Web

岡田阪神の第一歩は「ド派手」なものとなった。これも「第1次政権」とはひと味違う〝伝言采配〟のおかげなのだろうか?

阪神タイガースが2月15日、今季初の対外試合、楽天戦(練習試合)で14安打16得点と打ちまくった。余裕が出たからか、その後の岡田彰布監督はドラフト1位ルーキー・森下翔太を18日の試合でスタメン出場させるなど、若手選手にもチャンスを与える方向に舵を切ったようだ。

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「第1次政権と重なる部分と、今の若い選手たちの考え方も汲んで変えてきたところもあるようです」(在阪メディア・記者)

複数の関係者などの話を総合すると、昨秋キャンプとも異なる部分があるようだ。それは、「選手との距離感」だ。

秋季キャンプ中は選手に直接声を掛け、また、練習中に目に入ってきた選手名を報道陣の前で明かすなどしてきた。しかし、今キャンプでは、一歩引いたところからチームを見ている。

「話し掛けてもらえなかった選手からすれば、エコ贔屓になると思ったみたいです。今の若い選手の気持ちを考え、意識して距離を置いています」(球界関係者)

しかし、何も伝えないという意味ではない。担当コーチを介して技術的なアドバイスも送っていた。

「楽天戦の翌日、森下が一軍昇格しました。バッターボックスの立ち位置をほんのちょっとホームベース寄りにした方がいいと、担当コーチに言わせていました」(前出・同)

臨時の長時間ミーティング

岡田監督には「考える時間」もたっぷりあるようだ。キャンプ中の起床時間は、午前5時。原巨人みたいな「アーリーワーク」はやっていないのに、だ。

その考える時間と、〝間接アドバイス〟の影響だろう。平田勝男ヘッドコーチにヘンな期待も寄せられているそうだ。

第1次政権では、こんなこともあったという。

「デーゲームで惜敗すると、監督室で臨時のミーティングが始まるんです」(ベテラン記者)

ここまでは、どの球団でもよくある話。しかし、岡田監督は敗因と対策をトコトンまで分析・追究するので、時計を見たら、「夜の10時をまわっていた」なんてことはザラだったのだ。球場運営者に「お開きにしてください」と言われ、その後、食事会も兼ねてミーティング再開になる。

こちらでも岡田監督の分析・原因究明は明け方近くになっても終わらず、店側から「あの〜、そろそろ…」と言われて、ようやく終了となっていたそうだ。

「長時間ミーティングを止められるのは、平田ヘッドだけ。平田ヘッドが『監督、そろそろ』と言うのなら、角は立ちません。今も、岡田監督と和田豊二軍監督の間を、また、各担当コーチとの伝言役も務めてくれています」(ベテラン記者)

岡田監督との付き合いも長く、二軍監督も経験しているからだろう。「二軍」といえば、こんな情報も聞かれた。

「森下と共に昇格した19歳の中川勇斗に期待が寄せられています。高卒2年目の捕手で、昨季二軍監督だった平田ヘッドも一目を置いています」(同)

ルーキーイヤーの昨季はファーム戦50試合に出場し、打率2割9分5厘の好成績を残している。打撃優先で指名されたが、それだけではない。

「肩も強い方です。二塁送球のスピードもあり、あとはその精度が増せば、一軍でもマスクをかぶる機会も出てきそう」(同)

森下のライトスタメンは確定か

そのスローイングを指導してきたのが、故野村克也氏の愛息でカツノリこと野村克則二軍バッテリーコーチ。野村コーチも教え始めると止まらなくなるタイプで、中川も必死に食らい付いてきたという。

「ファームとはいえ、高卒1年目で3割近い打率を残しており、代打などでチャンスをもらえるはず。梅野隆太郎との正捕手争いはまだ無理だとしても、岡田監督が求めていた右打ちのスラッガー候補は森下だけではありません」(前出・在阪メディア)

セ各球団も〝カツノリの愛弟子〟に対するデータが少ないだけに、手痛い一撃を食らいそうだ。

「一軍合流にあたり、中川もブルペンでの所作、試合中の代打準備のタイミングなどを『伝言』されています」(前出・球界関係者)

第1次政権でも、岡田監督は選手を直接叱るときには配慮していた。やはり、担当コーチも呼び寄せ、選手とコーチの両方を叱っていたそうだ。

「コーチへの伝言ですが、当面は森下に関する内容が多くなりそう」(同)

森下は「背番号1」の前任者・鳥谷敬氏と同じスタートを切りそうだ。

「今後、故障しなければ、開幕ライトのスタメンはほぼ確定です」(関係者)

2月11、12日に紅白戦が行われた。白組の4番ライトは新加入のJ・ミエセスだったが、試合後、岡田監督は「森下スタメン」を決意したそうだ。

「新外国人のS・ノイジーとミエセスの両方をスタメンで起用することはないと言ってきました。当初、2人ともレフトの練習をさせようとしたら、ミエセスは『ライトが本職だから移りたい』と志願してきたんです。そのライトで、紅白戦でエラーをしています。守備練習でも内野手のカットマンまでの返球もイマイチで」(同)

森下への伝言が多くなるのは当然か。伝言采配がハマれば、18年ぶりの「アレ(優勝)」も夢ではない。

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