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JRA重賞『中山記念』(GⅡ)美人競馬研究家・山崎エリカの「負けない馬券」

山崎エリカ
山崎エリカ(C)週刊実話

今週は『中山記念』を取り上げます。

《馬場傾向》
Cコース使用の1回中山から、Aコースに替わるため内が有利の傾向。高速馬場で行われる年が多いが、昨年は標準よりもタフな馬場だった。今年も昨年同様に1回中山が時計を要していたことから、時計が掛かることが予想される。

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《ペース傾向》
過去10年の平均前半4F48秒0-後半4F47秒71。中山芝1800メートルはスタート後すぐに急坂を上がるコースのため、昨年のパンサラッサのように序盤から積極的に出していかないとペースが上がらない。しかし、スーパーGⅡのこのレースは、向正面の下りでペースが上がることが多く、単調な前残りにもなりにくい。

《脚質傾向》
過去10年で逃げ馬1勝、先行馬が5勝、好位が4勝。差し馬の2着は三度、追込馬の2着は一度あるが、1勝もしていない。連対馬の75%が先行〜好位の馬なので、それらを本命視するのがベスト。

4歳馬とGⅠ馬2頭を推奨

★シュネルマイスター
芝マイルGⅠで1勝2着2回3着1回の実績だが、自己最高指数を記録したのは、2021年の安田記念の覇者ダノンキングリーを外から出走馬最速の上がり3Fで差し切った21年の毎日王冠である。芝1800メートルがベストの馬だけに、昨秋のスプリンターズSの敗戦は距離不足によるものが大きい。その次走のマイルCSでは、3〜4角で包まれて直線序盤で進路が作れず、仕掛けが遅れてしまったことを考えると5着でも上々。前走の香港マイルは調子落ちで大敗したが、立て直されての今回は巻き返しが期待できる。また、21年の毎日王冠では1番枠からやや出遅れ、後方からのレースになったが、芝1800メートルなら好位を取れる公算が高い。

★ドーブネ
昨春のクラシックの出走は叶わなかったが、10月に戦列復帰すると阪神芝1800メートルの2勝クラスと3勝クラスを連勝。前走の白富士Sでは逃げて終いが甘くなり、2着に敗れたあたりからやや距離が長かったと推測される。また前走の勝ち馬は、昨秋のローズS2着馬サリエラ。近3走が高速馬場でスピードを活かしての好走だったように、理想は高速馬場だが、内と前が有利の傾向のこのレースなら、4歳馬の勢いで通用する可能性も十分ある。

★ダノンザキッド
昨秋の毎日王冠の3着馬。同レースは緩みなく流れて、差し、追込有利の展開だったが、外枠発走から好位の外を回って0.2秒差に善戦した。もっと脚をタメていれば、勝ち負けまであったのではないかと感じさせる内容だった。本馬は昨年の中山記念では7着に敗れているが、出遅れて後方から2角すぎの下り坂で勢いに乗せてそのまま押し切りを図ろうとしたもの。結果3〜4角で外を回らされる距離ロスも生じ、大敗してしまった。かなりのハイペースを考えれば無謀な騎乗だったと言える。ゆったり出してリズムよく走れれば、芝1800メートルでも通用するはず。

山崎エリカ
新潟県出身。類いまれな勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性競馬研究家。独自に開発した「PP指数」を基にした予想をnetkeiba.comの『ウマい馬券』で掲載。おもな著書に『全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝ナビゲーション』(ガイドワークス)。公式ツイッター=@_yamazaki_erika.

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