老いた母親が息子の指示で女湯に潜入。盗撮で捕まるという驚きの事件が明らかになった。

1月19日、愛知県警守山署に盗撮容疑で再逮捕されたのは、名古屋市北区に住む関佐登美容疑者（63）と長男の明範容疑者（37）。佐登美容疑者は、昨年12月30日に名古屋市内にある大型入浴施設に入館。女湯を盗撮していたという。

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地元紙記者がこう語る。

「佐登美容疑者はこの日の午後8時前から約1時間にわたり、タオルやポーチを入れたかごを手に脱衣所と浴槽を何度も行き来していた。不審に思った従業員が確認すると、ポーチから2台の小型カメラが出てきて110番通報されたのです」

調べに対し、佐登美容疑者は「息子の指示で犯行に及んだ」と供述。明範容疑者も販売目的だったことを認めたため御用となったが、再逮捕されたのは続々と余罪が出てきたからなのだ。

「実は市内の別の入浴施設でも盗撮していた容疑が浮上し、再逮捕となった。警察は、昨年8月から7カ所の施設で20回以上盗撮を繰り返していたとみて、捜査を進めています」（前同）

落ち着かせるために言うことを聞いた

もっとも地元の注目を集めているのは、なぜ息子の指示で母親が卑劣な盗撮に手を染め続けたのかという点。そこには悲惨な家庭事情が横たわっていたようだ。

もともと佐登美容疑者は、息子の明範容疑者と義母の3人暮らし。夫は約30年前に愛人をつくって家を出て行ったが、のちに事件を起こして逮捕され、息子の引きこもりが始まったという。

「中学も不登校だった息子は祖母や家に立ち寄る人に暴力を振るい、その度に佐登美容疑者が謝って歩いていた。祖母は10年前に亡くなったが、引きこもりは治らずじまい。佐登美容疑者は、『息子を落ち着かせるため言うことを聞いた』と話しているが、そこには歪んだ愛情があったのかもしれません」（社会部記者）