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蝶野正洋『黒の履歴書』~大みそか特番『ガキ使』の秘話

蝶野正洋『黒の履歴書』
蝶野正洋『黒の履歴書』 (C)週刊実話Web

大みそかの『ガキの使いやあらへんで! 絶対に笑ってはいけない』シリーズの特番『大貧民GoToラスベガス24時』を見たか?

番組中に(月亭)方正くんがなんだかんだとやらかして、最後に俺がビンタで制裁する。これを通算14回やっているんだが、今回、いつもと大きく違ったのは、俺の妻であるマルティーナが出演したことだ。

今年のテーマは「ラスベガス」。方正くんがギャンブルで勝って、ご褒美として美女ダンサーにチヤホヤされる。その美女のひとりにマルティーナが混ざっていて、それがあとになって「セクハラ」ということになり、俺が出てくるというストーリーだ。

これはオファー当初から決まっていた流れで、制作陣からダンサー役をマルティーナにやってほしいというオファーだったんだよ。

出演の判断はマルティーナ自身に任せたんだが、1日考えて出ると決断をした。『ガキ使』のスタッフさんには毎年お世話になっているし、仕事の面では精鋭ばかりで勉強になるから、以前からマルティーナに現場を見てもらいたいな、とは思っていたからよかったよ。

ただ、『ガキ使』の現場は、すべてが一発撮りだから緊張感が半端ない。テレビの収録というよりも、舞台やライブに近い感覚だ。

覚えなきゃいけない段取りもあるから数日前から準備に入っていたんだが、マルティーナにはダンスがあるし、俺よりセリフも多く、収録日が近づくにつれてナーバスになっていた。

当日は、衣装合わせやメイクがあるから、現場の滞在時間が長い。俺も〝専属マネジャー〟としてマルティーナにずっと付いてなきゃいけない。自分のことに加えてマルティーナのケアもしていたから、いつもよりも大変だったんだよ。

月亭方正はスゴいやつ!

本番では、進行役を務めてくれた麒麟の川島くんがしっかりバックアップしてくれて、多少のアドリブはありつつも、無事に撮り終えることができた。

放送は、マルティーナの「きっついビンタお見舞いして!!」というセリフが何度も使われた。これは単にセリフの棒読みなんだが、変なカタ言の日本語に聞こえて笑いのツボにハマった。それでコーナーのメインがマルティーナに変わった、というのが真相なんだよ。

方正くんは、今年も面白かった。最初の頃は本当のヘタレで困ったやつだと思ってけど、それが彼の芸なんだよな。いまではすごいと思うし、リスペクトもしている。

実は今回、俺が腰を痛めていて、ちゃんと立っているのもキツい状態だったんだよ。さらに方正くんが暴れるから、今回は押さえつけることをやめて強引にビンタしたんだけど、ビッグバン・ベイダーの腕パンチみたいになってしまった。当たりどころが悪かったから、いつもよりダメージは大きかったんじゃないかな。

ただ、ビンタは暴力の助長で絶対にダメ! 今年はもうやりたくないので、方正くんには自分の身は自分で守る「自助」を理解し、俺への挑発や伏線をつくる行為はやめていただきたい。

あと、俺のユーチューブチャンネル『CHONO NETWORK』では、撮影現場に行く車の中からビデオを回して、その日の感想をまとめた動画をアップしている。そっちも見ると、より楽しめると思うよ。

蝶野正洋
1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。

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