(画像)ViDI Studio/Shutterstock
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「インボイス制度」は“弱者切り捨て”の悪法!? 宅配サービスの崩壊招く危険性も

10月から導入される消費税の新ルール『インボイス制度』(適格請求書等保存方式)。だが、消費税を免除されていた年間売上1000万円以下の個人事業主らから反対の声が日増しに高まっている。


2019年に消費税の軽減税率導入に伴い、8%と10%の2種類の税率が存在するようになった。インボイス制度は、政府が事業者に正確な税額計算を求めるために導入するもの。


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「財務省の試算では、売上1000万円以下の免税事業者約488万のうち、約160万が課税事業者に変更し、2480億円の税収増になる」(フリーライター)


昨年3月にインボイス制度の中止・廃止を掲げたのは、今年1月に参院議員を辞職した『れいわ新選組』の水道橋博士だった。博士は東京・高円寺のカフェで『インボイスを考える芸人シンポジウム』を開催。お笑い芸人の窮状を訴えた。


「昨年8月には、声優業界の有志らが反対運動『VOICTION(ボイクション)』を立ち上げた。近年はアニメ映画の大ヒットで声優人気は高まったが、大半は低収入のままです」(スポーツ紙記者)

売り上げ1000万円以下がほとんど

昨年9月、VOICTIONは声優の収入実態調査を実施(有効回答延べ433人)。回答者の72%が年収300万円以下で、消費税の免税事業者の条件である年収1000万円以下は、実に95%にも上った。

では、インボイス制度導入でどうなるか。これまで売上1000万円に満たない事業者は、免税事業者として消費税の納付が免除されてきたが、今後は取引先などから課税事業者登録を求められる可能性が高い。登録することで、取引先は仕入税額控除が受けられるからだ。当然、免税事業者の仕事上のリスクは増す。


「年収の低い売れないお笑い芸人、役者、声優、フリーライターやクリエイター、一人親方の大工だけではありません。軽貨物自動車運送業者も影響を受ける。結果、宅配崩壊を招くでしょう。売上1000万円以下の個人事業主は、約1000万人とされ、インボイスは弱者切り捨て以外の何ものでもない」(公認会計士)


増税。庶民から搾り取る政府の魂胆が見えてきた。