年明けからの自動車業界がにぎわいをみせている。マツダがロータリーエンジンを発電機として使用した独自のプラグインハイブリッドモデル(PHEV)『MX-30 e-SKYACTIV R-EV』を、欧州で発表したからだ。
プラグインハイブリッドモデルとは、ハイブリッドカーに外部充電機能を持たせたもの。この機能を備え、同社独自のロータリーエンジンを発電機として搭載したエコカーの製作は、もちろん世界で初めてだ。
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自動車業界関係者が言う。
「ロータリーエンジンは、ハイブリッドカーとは燃費とトルクの相性が悪いといわれてきた。ただ、おむすび型のローターを回転させてできた隙間を燃焼室として使うこのエンジンは、ピストン型より小さなサイズで同じ出力を確保でき、振動音も小さい特徴がある。今回、マツダはその強みを発電機に生かす奇策で、復活させたのです」
利点を生かして改良改善
この独自技術の灯を意地でも消さないマツダの姿勢には、マニアのみならず専門家からも称賛の声が上がっている。
「昨年後半から、世界はそれまでのEV車一辺倒の機運から、ハイブリッド車を含めたシフトに変化しつつあり、エンジンの改良改善に再び力を入れ始めるメーカーも増えた。その中で2012年にロータリーエンジンを搭載したモデル『RX-8』が生産終了したマツダが、この技術を改良し復活させたことは注目に値する。自動車業界の期待が高まっているのです」(自動車評論家)
ロータリーエンジンの魅力を知る熟年世代にとって、伝説の技術を搭載した車の復活は、喜ばしい出来事と言える。ファン垂涎のエンジンは脱EV化も進めるか。
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