
昨年末から西日本で猛威を振るっている養鶏場の鳥インフルエンザが、東日本にも波及。大量の殺処分で鶏肉需要が逼迫し、空前の唐揚げブームへの影響が懸念されている。
「1月11日にも千葉県いすみ市で鳥インフルエンザウイルスに感染したニワトリが見つかり、約114万羽が殺処分されました。専門店やスーパー、コンビニなどで売られている唐揚げは、国産鶏肉を使用しています。鳥インフルで殺処分された鳥は、これまで500万羽以上。鳥インフルは近年にないスピードで広がっていますからね。感染の拡大次第では、鶏肉の値上がりが予想されます」(食肉アナリスト)
弁当の定番として人気がある唐揚げは、新型コロナ感染が追い風になった。市場は伸び続け、唐揚げ専門店が続々オープン。緊急事態宣言再発令による巣ごもり長期化で、空前のブームが続くとみられていた。
「ブームの引き金になったのは、2008年のリーマン・ショック以降。世界規模の金融危機により、日本では家庭内で食事をする節約志向の高まりで、安くて栄養価があるテイクアウト唐揚げが人気になったんです」(フードライター)
鶏肉不足による値上げは避けられず…
09年には、唐揚げの聖地・大分県中津市の『もり山』などが東京進出。翌年、口蹄疫問題で牛肉や豚肉離れが起こったことで、唐揚げブームを後押し。現在はコロナ禍の巣ごもりで唐揚げが再び急成長したわけだ。
「居酒屋チェーン『ワタミ』などは、専門店『から揚げの天才』の出店に力を注いだ結果、57店舗に急成長しました。『すかいらーくグループ』の『から好し』は昨年4月以降の売り上げが、前年比50~60%増と伸びています」(食品ジャーナリスト)
しかし、唐揚げブームによって、モモ、ムネ、手羽を中心に品薄の事態に。
「鶏肉不足が深刻になっていた矢先、2年10カ月ぶりに香川県で鳥インフルが発生しました。その後、鶏肉の一大生産地の九州から滋賀県へ拡大し、12月には千葉県まで広がった。鶏肉不足による値上げは避けられません」(流通関係者)
庶民はコロナと鳥インフルで泣きっ面に蜂だ。
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