(画像)Frederic Legrand - COMEO / shutterstock
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最強寒波で“オールシーズンタイヤ”に賛否「降雪地帯を走るのは絶対にやめてくれ」

「10年に一度」と言われる最強寒波の到来で、列島各地は記録的な大雪となっている。


特に1月24日から25日にかけては積雪が急増しており、「12時間降雪量」の最大値は、長野県菅平で46センチ、神戸市で4センチ、和歌山市で6センチと、いずれも統計開始以来1位の記録を更新。ニュースでは、スリップ事故や、車が立ち往生して大渋滞を起こしているシーンが繰り返し流れている。


【関連】2月に記録的大雪の予想!? ラニーニャ現象から命を守るエアコントラブル解決策 ほか こうした報道が増えるたびに問題視されるのが、雪道を「ノーマルタイヤ」で走るドライバーの存在。近年は、あちこちで注意喚起していることもあり、事前に「スタッドレスタイヤ」を用意するドライバーも増えてはいるが、いまだにノーマルタイヤで雪道に突っ込む無謀なドライバーが一定数存在し、渋滞の元凶とされているのだ。

「否定している人は持ってないだけ」

そんな中、注目されているのが「オールシーズンタイヤ」だという。

「オールシーズンタイヤとは、ドライな路面だけでなく、圧雪された雪道も走行可能なタイヤのことで、その名の通り、1年を通して使用できるのが特徴です。欧州ではサマータイヤからの切り替えが顕著になっており、数年前からトレンドになっています」(自動車雑誌の元編集者)


近年は日本でも人気が高まっているというが、そこで勃発したのが「オールシーズンタイヤの雪道使用論争」だ。


ネット上は賛否両論。
《降雪地帯をオールシーズンタイヤで走るのは絶対に止めてくれ。事故って迷惑かけるなよ》《冬はスタッドレスタイヤ履けよな。オールシーズンタイヤは気休めにしかならない》
こうした否定派が多い一方、実際に使用しているユーザーからはこんな声も。
《凍結していなければオールシーズンタイヤで雪道余裕だよ。否定している人は持ってないだけ》《旅行先で突然雪に降られたけど、オールシーズンタイヤで余裕だった。最初からこれにしておけばよかった》
前出の元編集者によると、これまでのオールシーズンタイヤは『M+S(マッド&スノー)』という規格により、「サマータイヤよりは積雪路を走れるというレベルだったが、新たに「積雪路を安心して走れる」ことをうたった『スノーフレークマーク』と呼ばれるEU規格が加わり、一気に需要が伸びているそうだ。

「実際、雪道での走行性能はスタッドレスとほぼ遜色ないレベルになっています。交換したタイヤの保管場所も不要ですから、年に数回程度、雪が降るか降らないかという地域のドライバーならば、こちらを選んだ方が経済的とは言えそうです」(同・元編集者)


ただし、「凍結路」ではグリップしないので要注意。そもそも凍結路は、スタッドレスタイヤでも走行不能になるケースがあるので、どちらのタイヤを履いていてもチェーンは必須となる。


気象庁や政府も注意喚起しているように、これほど大雪の時は、車やタイヤの種類、公共交通機関か否かを問わず「不要不急の外出」は控えた方がよさそうだ。