両国国技館 (C)週刊実話Web
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タレントに転身の豊ノ島「日本相撲協会」“電撃退職”の裏事情とは…

そんなに大相撲界は魅力に乏しい世界なのか。また1人、三役まで経験した貴重な人材が流失した。


1月4日、突然、時津風部屋の部屋付き親方だった元関脇豊ノ島の井筒親方が、退職届を提出して日本相撲協会を去った。これで昨年からの三役経験者の退職は、松鳳山、千代大龍に続いて3人目だ。


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取材に応じた井筒親方は、こう説明した。


「今年、区切りの40歳になるので、思い切って決断しました。何か変えるならここから」


今後は現役時代から定評のあったトーク力を活かしてタレントに転身することを明かした。芸名は現役時代の四股名の『豊ノ島』。


「外から大相撲界を応援することも自分にはできるんじゃないか。不安もあるけど、ワクワクのほうが大きい」


井筒親方はそう笑顔を浮かべたが、時津風部屋の関係者は、この電撃的な退職の裏事情をこう話す。


「彼には、すでに公表しているように『てんかん』の持病もあり、決して自分から望んだ退職ではなかった。このまま相撲協会に残ったほうが、もっと大相撲界にも貢献できたはずですから」

“株”がなければ辞めざるを得ない…

では、残留できないどんな理由があったのか。

「年寄株ですよ。現役時代、三役を通算13場所務めるなど活躍しましたが、残念ながら引退後に備えた株を入手できなかった。カネがなかったんですね。このため、3年前に引退するとき、期限付きで一門内の『井筒』を借りたんですが、その借入期限が来てしまった。他の株に借り換えようにも、現在、空いている株は2つだけ。それも一門外で、持ち主がいるため、辞めざるを得なくなったというのが真相です」(同)


果たして、タレントとして大成できるのか。


「大相撲出身というのは、季節限定商品みたいなもの。需要は非常に限られている。語り口が軽妙といっても、口下手ぞろいの力士の中ではという話。よほどの幸運に恵まれなければ、生き残るのは厳しい」(芸能関係者)


実家は高知県宿毛市の豆腐屋。数年後、「実家で豆腐作りを手伝っています」の便りが届かないことを祈る。