阪神甲子園球場 (C)週刊実話Web
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阪神主砲・佐藤輝明「侍ジャパン」落選?体力不足も露呈し18年ぶり悲願の優勝に暗雲!?

岡田彰布監督も期待を寄せる〝トラの主砲〟、阪神タイガース・佐藤輝明の「侍ジャパン落選」が判明。各所で波紋を呼んでいる――。


栗山英樹代表監督が3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンの代表12選手を先行発表したのは、1月6日。残り18選手については「1月下旬に追って発表する」とのことだが、12球団のスタッフ、関係者の話を総合すると、候補選手の当落はすでに通達されているようである。


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「内々に、ね。選ばれた選手は日本の公式球とは異なる国際球で調整しなければ間に合いませんし、球団側にしても、ヘタをすれば派遣した選手を3月末の開幕戦で外さなければなりません。早めに連絡してもらわないと困りますので」(在京球団スタッフ)


その内々の通達を受けて漏れ伝わってきたのが、「佐藤落選」である。


「いや、佐藤本人は淡々としていました。強化試合、オーストラリア代表戦でもチャンスを与えられたのに、結果を残せませんでしたから」(球界関係者)


豪州代表戦を含む4試合で、佐藤は13打数2安打、5三振。本人は覚悟が出来ていたようだが、阪神は違う。今季3年目の若手とはいえ、伝統球団の4番であり、タテジマの未来を背負って立つ看板選手だ。


「WBC出場、侍ジャパンメンバー、ここで佐藤の箔をつけておきたかったんですが」(同)

本人の体力不足も原因か

今回の落選は、佐藤個人の問題だけでは終わらない。〝お留守番〟となる2月キャンプはレベルアップを目指すが、岡田監督は容赦なく厳しいノルマを課してくるだろう。

「一番の課題は、体力不足です。本人も自覚しているようですね」(在阪メディア記者)


昨年の秋季キャンプ中のことだ。侍ジャパンでの強化・国際試合を終え、阪神に帰還した11月12日、佐藤は午前中の守備練習だけで〝グロッキー状態〟に。ランチ特打ではスイングスピードも落ち、キャンプ終盤は別メニューだった。


「固定される三塁守備の基礎や岡田監督の予告していた打撃フォームの改造など、課題は山積み。でもその前にやらなければならないことがあって…。下半身のスタミナがなさすぎる」(同)


昨季の佐藤は20本塁打に終わったが、出塁率は3割2分8厘まで上げた。しかし、シーズンを通して見てみると、8月以降の成績はガタ落ち。7月の1カ月間の打率は2割6分7厘だったが、8月は2割2分8厘。〝ジリ貧傾向〟にある。


「内野守備担当の馬場敏史コーチは、基礎的な動きを体で覚えるまで容赦しません」(同)


春季キャンプの注目は、〝佐藤イジメ〟だけではない。「投手陣の和」も乱れそうだ。


「青柳晃洋の代表入りは間違いなさそう。WBCの日程上、開幕投手の大役は務められません。3年目の伊藤将司を抜擢する話も聞こえてきますが、ベテランの西勇輝にもメンツがある。すぐには決められないでしょう」(スポーツ紙記者)

監督の期待もかからず…

メンツといえば、阪神投手全員を騒然とさせるような情報も飛び込んできた。

ポスティングシステムでの米球界移籍を目指す藤浪晋太郎だが、その交渉の〝中間報告〟が阪神側にも届けられた。「契約期間は2〜3年。総額1800万ドルから2000万ドル半ばで契約できそう」(関係者)とのことだ。3年1800万ドル(約23.6億円)でまとまった場合、藤浪は「年俸8億円弱」と、昨季から約10倍増となる。


メジャーリーガーの平均年俸は約442万ドル(約6億円)。MLBの契約としては〝小粒〟感が拭えないが、今季、阪神選手の年俸トップは、4年12億円の西勇輝。青柳が2億4000万円で、日本人野手のトップは近本光司の1億7000万円だ(すべて推定)。


藤浪の挑戦を応援しにくくなってきた。


また、野手トップとなった近本もWBC当確だが、こんな懸念も聞かれた。


「1月5日に日本ハムの新球場竣工式があり、その場で栗山監督がレッドソックスの吉田正尚外野手の招集を断言しました。翌6日の一次発表のメンバーにはいませんでしたが」(同)


侍ジャパンの外野にはカブス・鈴木誠也、近藤健介、招集が確実な日系アメリカ人のラーズ・ヌートバーがいる。状況次第では大谷翔平も守備に就くことになる。


「そのため、近本はベンチスタートになりそう」


そんな声も多く、そうなると、最も実戦感覚を養わなければならない3月に、「調整不足」ということにもなりかねない。


「岡田監督は7年目の板山祐太郎に期待しています。年始のメディアで展望を語っていましたが、岡田監督自らが名前を出した選手は板山だけ。『左バッターで一番いい』『(不振の)外野手はガマンして使わない』とも語っていました」(前出・メディア記者)


指揮官の言葉の通りであれば、トラの左打者では佐藤よりも板山のほうが期待大ということか…。


また、ショートのスタメン争いは木浪聖也が一歩リードしている。中堅選手が再注目されるのは良いことだが、佐藤が主役級の活躍をしなければ、トラの未来はない。キャンプの猛特訓で体力強化の前に故障なんてことになれば、岡田監督の構想は根底から覆ることになる。目指す「アレ(優勝)」は、佐藤のヤル気次第だ。