お正月の風物詩・箱根駅伝は駒澤大学が総合優勝を果たし、史上5校目の「学生駅伝3冠」も達成した。だが、その会場で「再来年はどうなるんだ?」との声が多く飛び交った。
来年の次回大会を飛び越して早くも再来年の話が出た理由は、「100回目の記念大会」にあった。
「来年は100回目の記念大会となります。先に発表された通り、『関東学生陸上競技連盟の男子登録選手』に限定されていた予選会の参加資格が『日本学生陸上競技連合』に拡大されます」(学生スポーツ担当記者)
つまり、箱根駅伝が〝全国大会〟に拡大するのだが、事は簡単ではないようだ。
「いったん全国大会に拡大した後の再来年はまた元に戻して、関東連盟の大会にするのか? それとも、『全国枠』みたいなものを設けて継続していくのか、何も決まってないんです。記念大会だけ協力しろというのも、他地区の連盟サンに失礼だし…」(大会関係者)
関東学生連合チームはお休みに…
全国枠を残すかどうか、その結論次第で高校生ランナーの進路選択も変わってくるはずだ。
「実力差も心配です。箱根駅伝が全国放送されている影響で、優秀な高校生の長距離ランナーは関東学生連盟下の大学に進学しています。長距離走に限っては明らかに東高西低傾向にあり、『全国に出場校を広げても、意味がない』ともいわれてきました」(同)
また、全国枠を継続していくのも良案ではないという。全国大会となる来年はオープン参加の関東学生連合チームの出場枠がなく、〝お休み〟となるからだ。
「連合チームは予選敗退となった大学の有望選手で編成されるが、全国大会となったとばっちりで連合チーム入りを目指していた学生が犠牲となる。全国枠が継続されたら、出場校数の問題で連合チームは自動消滅となります」(別の大会関係者)
関東連盟下の大学と同じ予選会に出場したら、他地区の大学が勝ち上がれない可能性もある。関東学生連盟は、来年度はもちろん、再来年度以降の出場ルールも「これから決める」と話しているが、一山も二山もあるのは必至の状況だ。
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