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JRA重賞『シンザン記念』(GⅢ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

(C)JRA
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新年あけましておめでとうございます。今年もこのコラムをよろしくお願い致します。昨年は最終的には赤字決算でしたが、終盤はJC以降、有馬記念まで予想したGⅠで5戦4勝と奮闘して、一応の格好はついたと思う。

特に「一昨年、昨年と的中だけに、〝有馬ハットトリック〟で有終の美を!」と前回の文末に記した通りに見事完成し、ついでに言えば個人的に中山大障害の馬連も当て、大団円、終わり良ければすべて良し、有終の美を飾れたことに満足している。今年の目標は、一昨年のように年間プラスの黒字決算だあ! とブチあげよう。言えるのは今のうち?

有馬を回顧すると、イクイノックスはシビれるほどステキに強かった。直線では鞍上のルメール大将も、すでに勝利を確信した感じだった。今春引退する福永騎手が、6番人気のポルドグフーシュで〝ラスト有馬〟を2着して格好を付けた。3着には3番人気のジェラルディーナが来て、〝牝馬の鉄〟たる私の名誉(?)を保ってくれて、馬連&3連複とも中穴で、まずまず儲かったので何より。最終最後のホープフルSは、どうもJRA全平地GⅠの中で最も実感の涌かないレースなので、見物料程度の投資をしたら、カスリもしない超大穴が飛び出して大波乱となり、私は軽症で済んで何よりだった。いまだに勝ったドゥラエレーデの名も、鞍上のムルザバエフの名も覚え切れてないほど(苦笑)。

さて、競馬ファンにとって一年の計たる東西金杯も珍しく馬連両取りで幸先よく発進。このコラムとしての初予想は、明け3歳によるシンザン記念となるのだが、日曜メーンの重賞だというのに、何か少頭数で寂しい限り。過去10年で10頭以下になったことは一度もないのに、今年はわずか7頭のエントリーとは…。ここは買い目を絞らないとなあ。

“映画連想馬券”の本命はトーホウガレオン

まあ普通に考えれば、まずはディープインパクト産駒最終世代だし、〝牝馬の鉄〟としては〝紅一点〟が牡馬を蹴散らすシーンを思い浮かべて、武豊ライトクオンタム。3月に調教師転向を決めている福永鞍上のトーホウガレオンは、現役時代に私がペーパー馬主だったリアルスティールの初年度産駒だし、と挙げるところ。だが、どうにも最近無視出来ないのが外国人騎手の隆盛だ。去年のエリザベス女王杯でC・デムーロ、レーン、M・デムーロが、ジャパンCでムーア、C・デムーロ、レーンが1、2、3着を独占したし、有馬ではルメールが勝ち、極め付けのホープフルSでは、ムルザバエフがあっと驚く14番人気勝ちだもの。年が明けてからも東西金杯で外国人騎手が馬券に絡んでいた。今回もイーガン騎乗のクファシル、そして注目のムルザバエフが乗るペースセッティングにも注目しなくてはならない。結局、この4頭の馬連&3連複で年の初めのご機嫌伺いと行きたい。狙いも保守的だし、投資額も大したことはないし、トリガミも覚悟している。まあ、今年も始まったばかり、ボチボチ行きますよ。

さて〝映画連想馬券〟だが、あまり連想出来る馬がいないので、苦し紛れにトーホウガレオンから『ガメラ2 レギオン襲来』(1997年)はどうか。〝ガレオン〟と〝レギオン〟似てない? 無理があるなあ、とツッ込まれそう(笑ってごまかす)。補足すれば、配給は東宝だった。だからトーホウ〝ガレオン〟って、言い訳すればするほど苦しいね。いわゆる〝平成ガメラ・シリーズ〟第2作。今回のガメラの敵は、落下した隕石から現れた巨大な電磁波怪物レギオンというわけ。怪獣映画というより〝北からの侵略者〟に対する戦争映画の様相を呈しているところが、斬新だった。ガメラ対レギオンの決戦の場は札幌・仙台・足利という、なかなか通好みの都市。競馬ファンにとっては札幌には競馬場があるし、足利にも昔、公営競馬があったので、いっそ仙台じゃなくて(競馬場のある)盛岡にしてくれれば、東日本・競馬場ゆかりの地巡礼になったのに惜しい! とツッ込んで下さい。〝平成ガメラ〟はレベルの高い出来で、1作目『ガメラ 大怪獣空中決戦』(95年)、3作目『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』(99年)と併せて観ると興趣が増すはず。

買い目は、②④⑤⑦の馬連&3連複ボックス。平らに買ってもつまらないので、武豊・福永の日本人騎手馬券②④、外国人騎手馬券⑤⑦の馬連は厚目で。何はともあれ初的中、といきたいものです。

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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